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今年の小樽に2月21日はありません。“おたるカレンダー2004”の2月には、20日が2日間続き、その後に22日が。こんな世にも珍しいカレンダー1500部が発売済みで、大きな話題となっている。
2月の20日が2日続き、2月21日のないカレンダーを制作したのは、スクールコンサートなどを実施している小樽市民会議(龍山光雲代表)。同会議は、20周年を超える活動歴があり、豊倉小でウィーンフィルの生演奏会を開くなど、市内の小中学校で16回の生演奏によるスクールコンサートを開いてきた。この他、毎年公募写真による、おたるカレンダーを制作し販売してきていた。
2004年のカレンダーは、公募写真から6点を選び、昨年11月末に完成。1500部を1,000円で販売し、すでに在庫は底をついている。制作時には、公募当選者の名前と写真の題名を間違えないように、特に念入りにチェックしたが、カレンダーの日付のチェックはしなかったという。まさかカレンダーの日付に重複ミスがあるなんて考えも及ばなかった。
重複ミスに気付いたのは今年1月に入ってからで、スケジュールを入れようと2月21日のカレンダーを見た人が、「2月21日がない!20日が2回重複している」と気付き、関係者に連絡。連絡をもらった人も、まさかが現実になり大慌て。既に、どこに販売したか判らないものが1000部ほどあり、小樽市も割当分を配付した後で、印刷した店は、これを聞いて真っ青になったという。印刷店は、製版を廃棄した後で、まさに後の祭り。
同カレンダーの制作に携わった会員の比良嘉恵さんは「私の知り合いに2月21日が誕生日で還暦になる人がいるの。でも、この人には還暦が永久に来ないので、還暦にならないで良かったじゃないと言っているの。」
「今まで誰も気付かず、今年になって初めて判ったけれど、それからが大変よ。訂正用のシールを作り、住所の判っている人には、お詫び状と共に訂正シールを送付した」という。
小樽市民会議制作の“おたるカレンダー2004”は、2月20日が重複して2日間ある、世にも珍しい“お宝もの”カレンダーとなった。
このカレンダーを手に入れた人には、2月21日はありません。