新緑の今が見頃!旧手宮鉄道施設「擁壁」

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 新緑の芽吹きの季節の今が見頃の“レンガ壁”が、手宮地区に残っている。これは、国指定重要文化財の旧手宮鉄道施設の「擁壁(ようへき)」で、約85mの赤レンガ壁がどっしりとした構えを見せている。
 手宮1丁目の交通博物館と手宮公園の断崖とに挟まれ、高島・祝津地区に抜ける道路の、手宮洞窟保存館の並びにある「擁壁」。気が付かずに車で走り去る人は多いが、この「擁壁」は、石炭積出港として小樽が大いに繁栄した頃の重要な遺構。
 1911(明治45)年より使用が開始された石炭船積みのための高架桟橋に至る線路の路盤を支えたレンガ積みの壁。手宮の石炭桟橋は、高さ19m、海面から290mも突き出ており、6千トン級の船を4隻係船できた巨大桟橋。1936(昭和11)年には、京浜方面へ114万トンの石炭を送り出したという。
 この高架桟橋は、1944(昭和19)年に廃止されたが、今でもその当時の擁壁が約85m残っている。石炭積出港の小樽を象徴するもの。通りすがりに車を止めて、当時の小樽の栄華を偲んでみては・・・。
 当時の桟橋と線路の様子が判る写真を入れた案内板が、教育委員会により建てられている。