消える港内巡り“ポートシャトル便”!売却される「クリスタル・オブ・ザ・シー」!


crystal.jpg 海から小樽を眺める絶好の観光船「クリスタル・オブ・ザ・シー」のポートシャトル便が、今春から廃止され、白い優雅な船体で港内を巡っていた同船は、近く売却されることになった。
 観光シーズンの4月下旬から10月中旬まで、小樽港内第3ふ頭の観光船乗り場と、マイカル小樽や石原裕次郎記念館のある築港臨海公園とを、25分で結ぶ白い船体の「クリスタル・オブ・ザ・シー」は、港内をゆっくり巡り、小樽港に一幅の絵を描いていた。
 同船は、小樽最大の祭り“潮まつり”の“潮わたり”でも、船団の先頭で港内を周遊し、市民にも親しまれていた。
 2003年から運航を中止するポートシャトル便は、小樽観光振興公社(港町4-2)が運営し、当初、第3号ふ頭と小樽港マリーナを連絡していた。1999年春に、小樽築港地区に開業した大型複合施設「マイカル小樽」の利用客を狙い、乗り場を築港臨海公園側へと移設。港内巡りのポートシャトル便として活躍していた。
 しかし、マイカル本社の破たんと、マイカル小樽を運営する小樽ベイシティ開発(OBC)の民事再生法申請などの影響で、マイナスイメージを払拭できず、ポートシャトル便の乗客の減少に歯止めがかからなかった。
 また、「クリスタル・オブ・ザ・シー」(49トン、定員50人、1991年7月竣工)の転用先を探していたが、採算面で折り合いがつかず、結局売却については、3月27日の小樽観光振興公社の総会で決まる予定となっている。
 なお、同振興公社が運営している小樽海岸海上観光船の、オタモイ航路と祝津航路は、4月下旬から10月中旬まで、引き続き毎日運行されることになっている。