社団法人小樽青年会議所主催の講演会、「障がいを持つ人への地域支援とボランティアの現状と課題」が、4日(火)19:00より、小樽グランドホテルで開催された。
小樽青年会議所では、昨年、社会福祉法人後志報恩会和光学園との共同事業を展開。会員が障害者との距離を縮め、多くのことを学んだ。今回の講演会は、その経験を今後に生かすべく開かれた。
第一部の講演で、小樽市障害者生活支援センター「サービス調整会議」阪口光男委員は、「日本では“障害を持つことは不幸”だという価値観が当たり前だった。障害者の子を持つ母が、その子を殺害しても減刑されたり、障害者を戸籍から外すことが、現実として起こっていた。しかし、福祉の先進国である欧米の影響もあり、本人が障害を感じるのは、社会の支援が乏しいからだという考え方が、広まってきた。」と解説。「障害は不自由であっても、不幸ではない。不幸にしているのは社会です。」という、ヘレン・ケラーの言葉で終えた。
第二部では、阪口氏をコーディネーターとして、パネルディスカッションが盛り上がった。パネラーは、小樽市福祉部社会福祉課・長谷川修三課長、小樽おもちゃライブラリー事務局の・土屋淑子氏、スペシャルオリンピックス日本 北海道支部小樽地区・佐々木信子代表、小樽青年会議所・熊谷嘉行副理事長の4名。
「福祉やボランティアではちょっとした“きっかけ”が大切」、「障害を持った子が、社会に出て活躍する姿をみたとき、ボランティアをやって良かったと感じた」、「福祉を語れなければ、市役所ではない」等、地域支援とボランティアの今後について、熱心に語り合った。約2時間の講演会は、講師・パネラーに惜しみない拍手が送られ幕を閉じた。