次期市長選まで、ちょうど1ヶ月となった3月27日(木)。再出馬を表明している、現職山田勝麿市長に対抗し、共産党小樽支部などの「明るい革新市政をつくる会」が、出馬要請していた相場実(あいばみのる)氏(70)が、正式に立候補を表明した。
相場氏は、27日10:00から、明るい会選挙事務所(花園1-9-16 本間ビル1F)で行われた立候補表明で、6項目から成る「明るい会市長選挙基本政策」を発表し、抱負を語った。
この中で「“斜陽小樽”と言われて数十年経ち、いまは“壊滅的小樽”になった。自民・公明・民主各党に支えられた、前新谷市政・現山田市長が進めた築港再開発などの大型開発は、小樽市の財政悪化と人口減をもたらし、企業の倒産・廃業を加速させ、街を衰退させた。150億円もの税金投入で誘致した、マイカル小樽の破たんで、失業者を生み出した。市民不在、大型企業本位の大型開発による惨憺たる結果だ。」
「国の御しつけ、大型開発のツケで財政は大変な状態だが、無駄な開発を中止し、市民の目線に立った行政に転換し、お年寄りから労働者まで安心して暮らせる街づくりをすすめる。」
基本政策の6項目は、 (政策詳細はこちらから) (略歴はこちら)
(1)子供からお年寄り、障害者が安心して住める福祉重視の街づくり
(2)地場産業・商店、働く人に希望のもてる街づくり
(3)古い歴史をもつ小樽にふさわしい薫り高い教育・文化の街に
(4)女性の人権が尊重される街づくり
(5)平和な港町へ
(6)地方自治法にもとづく住民が主人公のガラス張りで公平な行政を目指します
マイカルが再破たんや店舗閉鎖になった場合は、建物を解体し、更地にして小樽市に譲渡を要求する他、非核証明のない艦船の小樽港入港拒否、ふれあいパスの存続などをあげている。
しかし相場氏が70歳と高齢にあることや、1995年4月に前新谷市長と市長選を争い、大差で敗退していることから、市民には、共産推薦で新鮮味に欠ける人選となった。前新谷市政、現山田市政と役所出身の市長が、市の財政破たんを招いた責任は大きい。この点をつき、幅広い市民の共感を得る民間の対抗馬の擁立に失敗したことから、相場氏は同会の世話人としての責任をとっての出馬となった。
自民・公明・民主の自公民による相乗り批判の強い中、結局、現職と共産との戦いという、1995年4月の統一選と同じパターンの勝敗の見えた選挙となった。革新陣営の取組みの、組織や党を優先した市民不在の候補者選びで、興味の薄くなった次期市長選に、市民からも失望感が反映された選挙結果となる公算が大きい。