昨年12月、小樽市立入船小学校(入船3-19-1)で、全校生徒216人に防犯ブザー(携帯用防犯アラーム)が寄贈された。
この防犯ブザーは、手のひらに乗るサイズで、ひもを引き抜くか、ボタンを押すことで、非常に大きな音が鳴る。音の大きさは120デシベル。車のクラクションの保安基準が115デシベル以下ということからも、そのやかましさが想像できる。
寄贈したのは、札幌市白石区にある電子製品開発・製造の株式会社テクノライズ(斉藤龍昭代表取締役)。同社では「平成13年6月の大阪・池田小の児童殺傷事件など、子供の安全が脅かされている。防犯ブザーの効用を知り、活用して欲しい。」として、申込みのあった全道の小学校から、月に1回選んで寄贈している。 動画(ブザー音)
入船小学校では、昨年校区で強盗事件が発生した。近所の人々が、学校で事件が起きたのではないかと心配になって、駆けつけて来たこともあった。また、見知らぬ人に声をかけられた児童もいたために、子供たちも過敏になっていた。
山口 正晃校長は、事態を冷静に受け止め、中野 豊PTA会長と相談。中野会長が、株式会社テクノライズのホームページ上から、防犯ブザーの申し込みをしたところ、寄贈先に選ばれることとなった。山口校長は、「入船小の児童が、ブザーを持っているということで、犯罪の抑止力になってくれればいい。幸いにも、まだブザーが鳴らされる様なことは起きていない。ブザーを各家庭に配布する形をとったので、父母らも気持ち的に安心できるのではないか。ただ、このようなブザーは持たせたくはないのが本音だ。」と語った。
実際、ブザーを持たせるようになってから、登下校中にこわい経験をした児童はいないそうだ。また、習い事やスポーツクラブの練習など、暗い時間に外出する児童は、防犯ブザーを携帯することで「安心することができる。」と話してくれた。
この防犯ブザーの市販価格は1,280円。寄贈の申込みは、株式会社テクノライズのホームページからできる。
株式会社テクノライズのホームページ http://www.t-rise.co.jp