小樽桜陽高校(長橋3)では、『独り暮らしのお年寄り家庭の除・排雪奉仕活動』を、昭和57年から実施し、小樽市民からも大きな期待がかけられている。
今年は2月に入ってから、8日(土)に緑地区で5軒、9日(日)に赤岩地区で7軒、11日(火)は午前9時から正午まで、豊川地区・石山地区で合わせて7軒の屋根の排雪が行われた。
いずれも、坂に面した細い小路に入り組んだ場所で、市の除・排雪も満足に行き渡らない場所だ。
雪が積もると、独り暮らしのお年寄り家庭では、近くの民生委員に連絡し、民生委員から市の社会教育部を通じ桜陽高校に依頼が入る。
今年は生徒160名と教員20名ほどが参加した。ボランティア活動を、授業や同好会・部活動の一環として実施する高校が多い中、桜陽高校では、その都度有志を募集して実施している。
中には、個人単位で自主的に、除雪ボランティアをする生徒も10数名ほどいる。
“やれる人が無理をせずやる”精神を大切にするのが、学校の方針だ。
生徒たちは、屋根の雪を下ろす班、下ろした雪を道路まで運ぶ班、最後に雪をダンプカーに積む班に分かれ、連携のとれた流れ作業によって、小樽市から出向してきたダンプカーの荷台は、見る見るうちに雪が山積みとなった。
1年生の加治尚美さんは「私は雪を運ぶ係だけど、昨日から寒さで凍った屋根の雪を下ろす係はたいへんそう」と仲間を気遣っていた。
桜陽高校ではボランティア活動の目的として、
(1)自己の意思で問題に取り組み、解決していく自主性を養い、地域社会の一員であることを自覚する。
(2)他人を思いやる心、即ち豊かな心を養う。
(3)共に行動することによって相互に連帯感を生み出し、一つの仕事を互いに協力し合って遂行してゆく原動力を養う。
以上の3つを掲げている。