かつての小樽の街の様々な表情を捉えた貴重な古写真と現在のカラー写真とを対比して並べ、一目で街の変遷が判る写真集“小樽 街並み今・昔”が3月に出版された。
小樽の街がニシン漁でわき、石炭の搬出港として賑わい、手宮線が、もうもうと白煙をあげ走る列車に、近代への息吹を見せた、当時の貴重な白黒写真が、数多く収められている。現在でもその当時のままの佇まいを見せる建物や、かつて賑わった通りや人々の息遣いが、直に聞こえてくる。
写真の説明文は小樽市の博物館長や美術館長を務めた大石章氏で、白黒の写真と自身の思い出を重ねた解説も興味深い。小樽の街が、商都から観光都市へと変遷した様子が、良く描かれている一冊だ。
“小樽 街並み今・昔”大石章 2002年3月15日刊 北海道新聞社 ¥1,714+税。市内各書店又は道新各販売店で販売中。