北辺に生きたリアリスト「ニレの画家」富樫正雄展!(2003/10/25)

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 小樽生れの画家富樫正雄の生誕90年を記念して、市立小樽美術館(色内1-9)で、25日(土)より「北辺に生きたリアリスト富樫正雄展」が開かれた。

 10月25日(土)15:30より、市立美術館で、富樫正雄のゆかりの関係者や館長らが集まり、オープニングセレモニーを開催した。

 このセレモニーに出席した同画家の長女で、モデルとして多くの作品が残されている矢島昭予(あきよ)さんは、自分を書いた作品の前で「この作品は小学6年の時のもので、1カ月の間学校から帰るとすぐにモデルとなった。子供の頃だったので、動かないでじっとしているモデルは大変だった。妹たちはモデルを嫌がったので、自分のものが1番多く残っている」と、当時を懐かしそうに話した。

 富樫正雄(1913〜1990)は、小樽生れ。早くから画才を発揮し、中学生で道展初入選。1932年に東京美術学校(現東京芸術大学)に入学するも、2年で中退、故郷小樽に戻った。以後、市井の人々の生活や労働をテーマにした制作に入り、「北海道生活派美術集団」の創立に参画。のち、手稲に居を移し、風景画に取組み、代表作となる北大構内のニレを対象とした作品を生み出し、やがて「ニレの画家」と呼ばれるようになった。1990年77才で没するまで、創作意欲は衰えることはなかった。

 「北辺に生きたリアリスト富樫正雄展」は、2003.10.25(土)〜2004.2.1(日)まで。同じ会場で、同時に大月源二・中居定雄らの「生活派の画家たち」も開催されている。

 問合せ 0134-34-0035 市立小樽美術館 休館日:月曜・祝日の翌日・年末年始
 開館時間:9:30〜17:00 観覧料一般150円、小中学生50円。

 小樽美術館のページ 市立小樽美術館協力会HP 写真をクリックして下さい。大きくなります。