開拓使兌換証券と円の誕生 金融資料館特展 (2018/10/25)

nichigin1.jpg 日本銀行旧小樽支店金融資料館(色内1)では、北海道150年特別展「開拓使兌換証券と"円"の誕生」を、同館特別展示室内で、10月26日(金)から2019年1月22日(火)まで開催する。

 6つの展示ケースを設置し、実物の開拓使兌換(だかん)証券や錦絵など約50点を展示。明治初期の紙幣や同証券を通じ、「円」の誕生について紹介している。

 明治政府は、1871(明治4)年5月に新貨条例を制定し、全国統一の新しい貨幣単位「円」を導入。政府紙幣「大蔵省兌換証券」を発行した。

 蝦夷地の開拓を司る北海道開拓使を設置し、その経費を補うため、1872(明治5)年に開拓使兌換証券を発行。「北海道札」とも呼ばれた。展示ケースの中には、実物の同証券1円などを展示。中央に開拓使次官(のちに長官)の黒田清隆の円形の朱印が押してあるのが、大蔵省兌換証券との違い。
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 使用頻度の高い1円券以下の小さい額面の紙幣が数多く発行され、東北を通じて全国に流通したと言われる。

 発行総額は250万円で、額面は、50銭・20銭・10銭・1円・5円・10円の6種類。

 当初の予定は、10年間通用期限であったが、偽装を理由に、50銭・20銭・10銭は1年足らずで通用停止。2年後には引換も終了。1円・5円・10円は、3年後の1875(明治8)年5月末で通用停止、1876(明治9)年4月に引換を終了した。

 偽造対策としてドイツに注文して発行した1873(明治6)年の新紙幣「明治通宝札」1円や、地域の貨幣不足を補った1869(明治2)年の館(松前)藩札なども紹介している。

 1881(明治14)年、東京永代橋際に、北海道物産を陳列・販売する施設開拓使物産売捌所ができ、翌年に開拓使が廃止。

1026-0122nichigin.jpgその建物を活用して、1882(明治15)年日本銀行が営業を開始した。お金の価値を安定させる役割を担い、1885(明治18)年に最初の日本銀行券、銀貨と交換できる兌換銀券(大黒札拾円券)を発行。横長の紙幣に大黒様が描かれたことから「大黒札」と呼ばれた。

 日本銀行金融研究所貨幣博物館学芸員・関口かをり氏は、「毎日使っている円が辿る歴史と北海道開拓のために発行された開拓使兌換証券、あるいは、北海道で地域の金融を担っていた銀行の今でも残る建物を、円の歴史を通じて知っていただきたい」と話した。

 北海道150年特別展「開拓使兌換証券と"円"の誕生」 10月26日(金)~2019年1月22日(火)
 水曜日・年末年始(12/29~1/5)休館
 開館時間:4~11月9:30~17:00・12~3月10:00~17:00

 日本銀行旧小樽支店金融資料館
 

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