中村善策"小樽・風景画の系譜" 小樽美術館 (2018/10/25)

nakamura.jpg 市立小樽美術館(色内1)は、当館常設の中村記念ホール開設30年と同氏の没後35年、日本遺産認定を記念して、10月27日(土)から、「中村善策と小樽・風景画の系譜」を開催する。

 市民に愛された風景画家を回願するとともに、それぞれの画家の視点で捉えた小樽風景の魅力を鑑賞する貴重な機会となる。

 中村善策(1901-1983)は、小樽に生まれ育ち、14歳で小樽洋画研究所に学んだのち本格的に画家への道を志して上京。現場主義を信条に、生涯風景一筋に描き続けた風景画家。北海道美術協会(道展)と一水会の重鎮。

 晩年は東京を拠点にしていたが、故郷・小樽への愛は深く、独特の目線で小樽の風景を捉え、臨場感溢れる作品を発表している。

 ishiduka.jpg同記念ホールには、第1部「躍動する風景・中村善策の世界」と、代表作をはじめ、初公開となる同氏と密接な関係だった北前船主の西谷家の人物画2点を、「北前船 西谷家と中村善策」としてコーナー展示する。

 今回展示の人物画は、北前船主・西谷庄八の妻和喜と西谷正治の妻貞子の2点。同氏が描く人物画は極めて珍しい。

 同氏は、15歳で海運会社「西谷海運」に入社し、働きながら夜間に同研究所に通った当時、西谷家の支援を受けた経緯があり、深い感謝から生まれた作品と思われる。

 1934(昭和9)年に、第21回二科展で入選した100号の大作「海港夕景」も、市内個人宅の玄関にかけてあったため今回初公開となる。小樽運河が見える高台からの景色で、昭和期を代表する洋画家・安井曾太郎の影響を受けた青々とした緑の葉が印象的。

ogawa.jpg 疎開先の長野に4年半過ごして描いた「りんごの花」など、自然溢れる信州を描いた作品も展示している。

 2階企画展示室では第2部として、同氏を敬愛しその精神を受け継いだゆかり深い作家の「描かれた小樽 小竹義夫・金丸直樹・伊藤正・石塚常男・富澤謙・小川清」の作品や、妻舞子と合作の掛け軸・絵皿・猫の絵など、希少作品を集め約70点を展示する。

 また、月刊おたるの表紙画450点を描き、茶系で統一した独自の筆遣いで、ごく普通の風景を作品にした小川清氏と、同氏の現場主義を最後まで貫き、広大な構図と発色の美しさが特徴の富澤謙氏は、一時代を2人で競い合ったライバル。作風の違いを感じてもらおうと、作品を向かい合わせて展示している。

 同氏からは、「むしろ景勝地は描くべきではない。自分が良く知っている場所であればあるほど、良い絵が作れる」といった精神も、度々指導を受けていたという。

1027-0224nakamura.jpg 伊藤正氏の「運河に沿う街」(1962年)が日展特選を受賞した影響で、小樽運河を画家の世界に広めたと言えるなど、会場には小樽の魅力を伝える風景画が並ぶ。

 同館・星田七恵学芸員は、「それぞれ善策氏から汲み取ったものが違い、誰一人として同じ描き方をする者がいない作品を、この機会に観てもらいたい」と話した。

 27日(土)10:00~11:00に、同館1階研修室で、美術評論家連盟会員の鈴木正實氏が講師を務め、「日本的風景画の確立と善策先生とのけんか」と題し、特別展記念講演会を開講。聴講無料。

 特別展「中村善策と小樽・風景画の系譜」
 10月27日(土)~2019年2月24日(日)9:30~17:00
 市立小樽美術館(色内1)1階中村善策記念ホール・2階企画展示室
 月曜日休館・要観覧料

 市立小樽美術館
 

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