常任委員会開催 市議会第3回定例会


 小樽市議会(鈴木喜明議長)は10月10日(水)、総務・経済・厚生・建設の各常任委員会を開催した。
 総務常任委員会(山田雅敏委員長)では、新市民プールについて質疑が行われた。
 前市長が、新市民プールと総合体育館を複合施設として、花園グランドに建設するとしていたことについて、冒頭、企画政策室から、体育施設利用団体との意見交換の結果、花園グランド規模の代替グランドの確保が困難であることから、同グランドに建設することを見送り、以前から候補として検討していた旧緑小学校を含め、建設場所を再検討する報告があった。
 また、体育館との複合化を図る点については、体育館の老朽化が進んでいることやプールとの複合化にメリットがあると判断し、引き続き検討していくとした。
 公明党・斉藤陽一良議員は、市がこれまで「旧緑小は建設地として手狭である」と説明してきたことに触れ、新プールが複合施設であれば、一層、手狭になる心配や、手狭であることの他に旧緑小を建設地として決定しなかった理由があるのかどうか質問した。
 企画政策室は、手狭への対応として「平屋を中層型にしたり、規模をコンパクトにする」など技術的な検証が必要である考えを示した。
 また、そもそも建設地を同グランドに決定したのは、体育館と高島小プールの現状の規模で想定した場合、同グランドであれば十分なスペース確保が可能であると判断したためであり、旧緑小については、土地の形状が利用しづらく、公園駐車場とする考えがあったため、建設地としなかった説明を行った。
 また、同議員は、建設後のランニングコストなど財政負担が過大にならないような採算性を念頭に、商業施設との併設や公設民営にするなど、運営方法の検討について柔軟性を持った取り組みを求めた。
 企画政策室は、「運営、採算面で負担を軽減するのは重要な視点。民間の力を活用することも含めて検討する」とした。
 共産党・酒井隆裕議員は、「身の丈に合わない過大な施設は必要ない」とした上で
他の公共施設も老朽化の課題を抱えていることから、「文化・福祉系施設、子育て支援センターなどと一体となったプールや体育館を作ることは、市民にとって夢があり利便性のある話。検討課題としてどう思うか」質問した。
 財政部公共施設担当主幹は、「なるべくいろいろな機能が合わさった、老若男女が朝から夜まで賑わう施設を目指したい」と答えた。
 また、同議員は、東京三鷹市にある、三鷹中央防災公園・元気創造プラザを例に、同施設が、プールや体育館のほかに福祉センター、子ども発達支援センター、生涯学習センター、総合防災センターなどを設置し、防災施設整備のための国の補助金を導入したことに触れ、新プール建設の財源対策についても、いろいろな可能性を探ることを提案した。
 同主幹は、現在ある機能をどのように再編し、将来に過度な負担を残さず整備することが課題とした上で、「市民が使いやすく、子育てしやすい施設をテーマにしながら、たくさんのプランを用意し議論していきたい」とした。
 また、プラン作成のため、各種団体や市民公募などによる検討委員会の設置についての質問に対し、「現在のところ検討委員会の形ではなく、複数のプランを市民に提示して意見を吸い上げる形で進める」考えを示した。
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