森井市長が空手形を乱発!議会一般質問


 小樽市議会(鈴木喜明議長)第2回定例会は、6月15日(金)に一般質問を行い、自民党・中村吉宏、立憲・市民連合の林下孤芳両議員が、高島漁港区における観光船事業に対する条例違反に関連した質問を行った。
 森井秀明市長が、自身の後援会関係者が関与する観光船事業者に対し、本来、漁業・水産関係施設以外の設置が規制されている高島漁港区で、観光船事業の諸施設の設置等に許認可を与えたことは、条例違反であることが、昨年8月21日に、市コンプライアンス委員会から指摘されていた。
0615council.jpg 市長は、約8カ月後の今年4月27日(金)に、ようやく一連の許認可の取り消しを行い、観光船事業者に対し、条例違反の状態になっている建築物を3カ月以内に、適法に用途変更をするか撤去することを命じたが、中村議員の質問に対し、条例違反状態でも建物の使用を禁止することが出来ないことが明らかになった。
 また、「シーズンが始まるが、よもや営業させるという話にはならないと思うが」との質問に対し、市側は、「営業の制限については確認が取れていないので、顧問弁護士に相談しながら必要な措置を取る」と答えた。
 林下議員の質問に対し、市長は、「現状、観光船事業者は建築物の用途変更や撤去について具体的な動きはない」ことを明らかにし、今後の見通しとして、観光事業者の動きを注視し、確認していくとした。
 これまで、議会が条例違反の可能性を、再三、指摘しても全く聞く耳を持たなかった森井市長だが、結果的に、市コンプラ委から条例違反を指摘される事態となり、昨年10月には議会から市長に対する辞職勧告決議が行われ、自身も給与減額条例案を提案してきたが、給与1ヶ月1割カット、次に給与1ヶ月5割カットといった内容は、責任の取り方としては軽すぎるとして三度否決されてきた。
 一方で、許認可に関わったとする職員については、定年退職の職員もいたことから、今年3月末ぎりぎりになって、4名が訓告や文書厳重注意といった措置が行われている。
 林下議員は、職員の処分だけがを先行し、自らの処分を実現せず、これまで否決された内容の減給条例を、今定例会にそのまま提案した森井市長に対し、「自らの責任を取ることを諦めたのでは」と、半ば呆れて質問する場面もあった。
 また、この高島漁港区における条例違反は、同区の漁業者の漁業権の侵害についても問題となっており、市長は「自ら出向いて漁業者と話をする」といったことを、これまでも繰り返して話して来たが、結局、現在まで行っていないことが、林下議員の質問で明らかになった。
 市長の不誠実な対応で関係を悪化させた中央バスとの対話も、「行う」と言いながら、いまだに実行していない森井市長だが、その場しのぎとも言える数々の空手形が、時間の経過とともに、御破算になっていることが、次々と明らかになっている。
 H300615一般質問(自民・中村、共産・酒井 各議員)
 H300615一般質問(共産・川畑、立憲・市民林下 各議員)
 H300615一般質問(公明・松田議員)