小樽案内人マイスター 新たに2名が合格


 小樽観光大学校(森井秀明校長)は、3月18日(日)に小樽商科大学で実施した第10回マイスター試験に、小樽在住の森恵子さん(66)と東京都在住の恩田健太さん(55)が、一度の挑戦で見事合格した。
 道外在住者が合格した例は、2013(平成25)年第5回マイスター試験で合格した、福岡県福岡市在住の掘泰介さん以来のこととなる。
otarumyster1.jpg 同校・西條文雪委員長らが見守る中、森さんと恩田さんに、森井校長から合格証が手渡され、合格を祝福し今後に期待を寄せた。
 森井市長は、「それぞれに小樽市に愛着を持ち、一生懸命勉強しこの日を迎えられた。努力に対して敬意を表する。これをゴールとするのではなく新たなスタートとして、観光客はもとより、市民や沢山の方に小樽のことを伝え、PRしてもらいたい」と激励した。
 授与式のために来樽した恩田さんは、「身の引き締まる思い。今後もいち観光客として小樽を楽しみ、観光客の目線を忘れないマイスターでいたい。小樽の街のために役立つことができればと、地元の東京で小樽を観光の目的地としていただけるように、魅力や歴史の楽しさを伝えたい」と述べた。
 森さんは、「ここまで来るまでに挫折も経験し、大変な思いもした。本日、合格証をいただき、とても誇らしく思う。観光客の皆さんがほとんどではあるが、小樽市民の方にも、ご案内できる機会があればと思う。小樽のことを市民に少しでも多く知っていただき、小樽の良さを感じていただけるお手伝いができればと思う」と抱負を述べた。
 おたる案内人1級・2級試験は、小樽を多くの観光客が訪れ、小樽の持つ真の魅力に触れてもらうため、小樽観光の本質を捉えた人材育成を目指す認定制度。2007(平成19)年1月に始まり、今年15回目を実施。最高位のマイスター試験は、2008(平成20)年4月に始まり、今回で10回目を迎え、有資格者累計は、マイスター45名・1級477名・2級454名の計976名となった。
otarumyster2.jpg おたる案内人1・2級は、共通で択一問題と記述問題100問出題。制限時間90分で、1級は70点以上、2級は60点以上で合格。
 おたる案内人の最高位のマイスターの受験資格は、1級検定試験合格後にブラッシュアップ講座(2講座必修)受講した者で、択一式問題・記述問題と総合記述問題70点以上で合格。マイスター検定合格サポート制度が導入され、事前の課題提出や体験ポイントで試験点数に加算できる(最高20点)。
 東京で会社経営をしている恩田さんは、20年前から札幌に出張で訪れた際に、小樽へ足を伸ばし、小樽の魅力にはまり、プライベートでも年4・5回は訪れているという。小樽をもっと知りたいと、案内人への挑戦を2015年から取り組み、2016年に2級合格、順調に進みマイスターを得た。小樽の魅力とは、手の届く所に歴史があること。歴史の知識が増えていく中で、勉強の楽しさも味わったという。
 森さんは、2014年に2級に合格し、机上だけではなく、建物を実際に見たいと歴史を巡る会に参加した。2015年に1級合格、先輩案内人とともにガイドを経験した。伝わるガイドを心がけ、2年の経験を経て、今年3月にマイスターに合格した。
 4月に発足した「おたる案内人ガイドクラブ」に加盟し、今後、市が主催するまちなみ散策や観光協会の観光サポートガイド、小樽雪あかりの路バックヤードツアー、旅行会社のツアーガイドなどにも協力する予定だ。
 小樽観光大学校「おたる案内人」
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