こんなにすごい!アイアンホース号企画展


0401museum1.jpg 小樽市総合博物館(手宮1)本館で動態保存している、蒸気機関車アイアンホース号をもっと知ってもらとうと、プチ企画展「こんなにすごい!蒸気機関車アイアンホース号」を、4月1日(日)から7月22日(日)まで、同館エントランスホールで開き、歴史やイベントの様子・故障の説明や復活までのスケジュール等を写真とパネルで解説している。
 同号は、1909(明治42)年にアメリカのポーター社で製造され、1993(平成5)年に貨物船で太平洋を渡り小樽へ。1996(平成8)年から旧小樽交通記念館で運行を開始した。
 構内の中央ホームー手宮ホームの間・往復400mを約20分かけて走行。子どもから大人まで大勢の人に愛され、年間5万人を乗車体験させて楽しませていたが、2017(平成29)年10月にボイラーに致命的な故障が見つかり運行休止を余儀なくされた。
 多くのファンが残念な思いと復活に期待を寄せていたが、このほど大阪での修理が決定。7月中旬の運行再開を目指し、同号の復活プロジェクトの第1弾として実施。
0401museum2.jpg 会場では、手宮口前の転車台や月1度行う煙管掃除の様子、2009(平成21)年8月11日、誕生100年を記念したライトアップ、2016(平成28)年の機関士・車掌体験のイベントの写真、アメリカから輸入された時の装備部品「注水器」(蒸気弁と水コックの一体型でボイラーに給水する装置)、ボイラーの燃焼に必要な蒸気を操作する部品の「弁」や、ボイラーの蒸気圧力を示す計器の「圧力計」、回転部分に潤滑剤を注油する道具「グリス注油機」も展示している。
 また、北海道鉄道発祥の地小樽で当時活躍していたしずか号と、同じポーター社で製造された兄弟であるアイアンホース号は、当時の姿を今に伝える重要な車両であることも紹介している。
 工事費1,400万円をかけて、ボイラーの空焚きを防止する役割を果たす溶け栓と、燃焼ガスの熱を水蒸気に変える役割の煙管も同時に交換するこがが決定。4月23日(月)に札幌整備会社へ搬送して解体され、その後、ボイラーを小樽港からフェリーで新潟へ運び、陸路で大阪府業者へ運び、溶け栓の修理と煙管の交換が行われる。同号の運行再開は、7月中旬から下旬頃を予定している。
0401-0722museum.jpg 今後、同号の復活プロジェクトの関連事業として、4月23日のアイアンホース号修理のため出発式や、資金集めの手段として、4月下旬からクラウドファンディング開始(予定)。GW中は、特別公開「雪払車・車掌車」や体験行事「重要文化財の転車台にのってみよう」等を企画している。
 同館担当職員は、「復活に向けてのプチ企画展をはじめ、関連イベントで手宮の鉄道施設を知り、これをきっかけに多くのアイアンホース号のファンを作りたい」と期待を寄せている。
 プチ企画「こんなにすごい!蒸気機関車アイアンホース号」
 4月1日(日)〜7月22日(日)9:30〜17:00
 総合博物館(手宮1)本館・エントランスホール 火曜休館・祝日の場合は翌日