横山文代氏個展“こ・こ・ろに光る”!小樽美術館


小樽出身で在住の画家・横山文代氏の10周年記念展「こ・こ・ろに光る」が、11月29日(水)から12月3日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリーで始まった。会期中は、横山さんが在廊し、作品に関する質問に応じている。
会場には、迫力ある100号サイズの油彩画作品9枚をはじめ、10年間を代表する選りすぐりの風景画を中心に集めた。
yokoyama1.jpg 道展や白日会入賞作品等33点と、今年3年目となる北海道新聞全道版夕刊「おばんでした」連載の「ゆめ旅スケッチ」の、昨年と今年の原画50点を展示。見応えのある作品展となっている。
横山氏は、高校時代に週刊マーガレットでデビューし、少女漫画家となる。母の介護をしながら、子どもの頃からの夢だった油彩画家を目指し、道新や銀行、企業などのイラストやキャラクターデザインを手掛け、精力的に活動している。
札幌や倶知安、小樽市内で個展を開催し、同館での個展は、5年ぶり2回目となる。2018(平成30)年の北洋銀行のカレンダーにも採用されている。
同氏の作品は、樹木や森林、川や滝・海などの水面や水流を、臨場感溢れるタッチで描かれている所も見所のひとつだ。
yokoyama2.jpg 小樽の風景は、この季節に合わせて冬を描いた作品ばかりを展示。やっと雪が溶けた十間坂の早春や、海には雪雲が見え、白い雪の風景にぱっと朝焼けがバラ色に染まった瞬間を捉えた「バラ色の朝」。
また、中野植物園の真っ赤な紅葉の絨毯に雪が積もった光景なども展示している。
道展初入選作品の黒松内のブナ林、道展5年前に入選した忍路湾の岩、奥入瀬は今年入選した作品。
白日会に初入選したキロロから抜けた白井川で雨で増水した様子「息吹」。今回の作品展の貴重な人物画2点のうちの1点、バレリーナーを描いた作品は、昨年入選したもの。
秋の上高地の池に咲く水草の紅葉の様子など、秋の水辺を描いた作品は、今年白日会で入選し、白日会会友となった。
1129-1203yokoyama.jpg 最新作は、CMの舞台にもなった九州阿蘇の鍋ヶ滝の自然が織り成す光景を絵画に表現し、見る人にも感動を与えている。
市民ギャラリーでは、新聞に連載された原画を集め、東京・山梨・京都・奈良・横浜・青森・熊本など、全国津々浦々、1人旅をして取材し絵と文章にまとめている。
同氏の新聞掲載を切り抜いて保管している市内の女性は、「憧れの奥入瀬を描いた作品は、道展に出展されすぐに分かった。どの作品も気持ちが安らかになる風景画で気に入っている」と絶賛した。
同氏は、「10年間、色々な所を見て感動した風景を一堂に展示し、見見応えのある作品展となり、楽しんでいただけると思う。これから冬になるが、会場で様々な風景を見て、元気になってもらいたい」と話した。
横山文代氏個展「こ・こ・ろに光る」 11月29日(水)〜12月3日(日)9:00〜17:00
市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリー 入場無料
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