新造の若竹丸でハワイへ!水産高校乗船実習



 小樽水産高校(若竹町9・木村司校長)は、本科海洋漁業科2年生21名と専攻科漁業科1年生7名が、長期乗船実習を実施。10月27日(金)13:30から、中央埠頭1番岸壁で壮行式を開き、見送りの家族や学生・学校関係者らが集まり、航海安全を願った。
 7代目となる、北海道教育庁渡島教育局所属の新造船・若竹丸(池田守雄船長・総トン数692トン)は、今回が初めての長期航海となる。
wakatakemaru2.jpg 同船には、同校28名と函館水産高校専攻科機械科実習生7名、乗組員25名が乗船している。
 49日間の実習では、北太平洋中部(ハワイ諸島南西海域)で、マグロ延縄漁業実習を実施し、ホノルル寄港中は、国際理解教育の一環として、現地小学校で交流活動や施設見学を通じて地域理解を深める。
 また、2001(平成13)年2月に米国原潜と衝突沈没した「えひめ丸」の慰霊碑を訪問し、犠牲者の冥福と航海安全への祈りを捧げる。
wakatakemaru1.jpg 木村校長は、「指導教官、乗組員の話を良く聞き、事故に充分気をつけ、新若竹丸の実習を心から楽しんできてもらいたい。逞しい海の男となって戻ってくることを楽しみにしている。専攻科の諸君は、新しい若竹丸の航海を心待ちにしていたと思う。本科生へ良き手本となるよう期待している。乗組員には、海や船、船乗りの素晴らしさを体験させてもらいたい。厳しい指導をお願いする」と挨拶。
 生徒会長・能代泰地さんは、「約50日間の長期にわたる乗船実習の準備は大変だったと思うが、これからが大変。辛いことも沢山あると思う。仲間と共に生活することは、言葉で表せられないほど貴重な経験。辛い時こそ仲間と協力し合い、困難を乗り越え、実りのある実習にしてください」と激励した。
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 実習生を代表して大谷飛鳥さんは、「それぞれが不安や緊張していると思うが、持ち前の明るさや団結力で、この長期実習に望みたいと思う。乗組員のご指導の下、この49日間頑張りたい」と決意を述べた。
 出港するまでのほんの僅かな時間、実習生はクラスメイトや家族らと言葉を交わし、励まし合った。実習生の菊池遙人さんは、「マグロ延縄漁について学びたい」と話し、同学年の友人らは、「頑張って来いよ」と肩を叩き励ました。
 他のクラスメイトは、「ひと航海に命をかける」という意味が込められた、「一航入魂ふんばれ」の横断幕を掲げ、声援を送った。
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 予定通り14:00に出港。実習生と見送りの学生を結ぶ紙テープが投げられ、見送りに華を添えていた。
 同船は、12月11日に帰港し、小樽港で今回で4度目となるマグロの水揚を実施。「元気まぐろ」という名称で、市内スーパーで販売し、美味しいと評判になっている。
 小樽水産高校HP
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