銭函駅バリアフリー化完成!地域住民長年の要望



 JR北海道は、2016(平成28)年6月から、国と小樽市の協力で、銭函駅のバリアフリー化(エレベーター・多機能トイレ・スロープ)の整備を進めてきた。
 地域住民の長年の要望「バリアフリー化」が、このほど完成した。10月7日(土)10:00から、同駅改札内第一乗降場新設エレベーター前で、バリアフリー化完成式典が開かれた。JR北海道・小山俊幸専務取締役をはじめ、同・樋口守銭函駅長、中村裕之衆議院議員、森井秀明小樽市長、北海道運輸局・佐藤秀典鉄道部長らが出席し、テープカットで完成を祝った。小樽市銭函連合町会会員や地域住民も駆けつけた。
zenibako1.jpg 主催者を代表して小山専務は、「日々、4,000人のお客様にご利用していただいている駅。地元の皆さんから1日でも早いバリアフリー化にと、念願の設備が完成した。国の補助金も活用して完成でき、これまで以上のサービスを提供していきたい」と挨拶。
 今回の整備は、改札内の各ホームに、11人乗りのエレベーターを1基ずつ新設。多機能トイレも新設し、車椅子での利用やオストメイト対応の設備を完備した。小樽方面のホームと改札側のホームへの行き来が、歩道橋の階段を上り下りせずに、エレベーターの利用で楽になった。
 駅前広場から駅舎までの間にスロープを新設。ゆるやかななスロープが駅舎へ続き、車椅子のままでも通りやすくなった。工事費は1億9千2百万円。
zenibako2.jpg 同駅は、1日の乗降客が比較的多く、住民の高齢化が進み、駅の利便性の向上は地域で利用している全ての人々の長年の要望だった。
 小樽市銭函連合町会役員の那須勉さん(83)は、「署名活動など15年間、バリアフリー化に向けて活動してきた。待ちに待ったエレベーターだ。重い荷物を持って駅の階段を上り下りするのは大変だった。これからは、買物へ行く人も増えると思う」と完成を喜んでいた。
 完成を待ちわびた住民は、早速、エレベーターに乗り込み、「良かったね」と喜びあっていた。
 銭函駅は、1880(明治13)年に、手宮線が開業した際にできた歴史のある駅。ニシン漁で栄え、各家庭に銭の箱があった頃から、「銭函」と名付けられたと言われている。金運にあやかりたいと入場券を買い求めるファンも多い。
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