藤田先生を偲ぶ作品を展示! 一聖会展


 第55回一聖会展が、6月21日(水)~25日(日)、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれている。
ichiseikai1.jpg 同会の会長兼講師を務めていた藤田勇一氏が昨年亡くなり、藤田氏との思い出の作品を出展しようと決め、70~90歳代の9名のSMや色紙サイズ、F3からF50までの油彩・水彩37点と、藤田氏の遺作2点を展示している。
 同会は、1964(昭和39)年に発足し、東京オリンピックの聖火の”聖”と、会員が一つになり仲良くのという意味を込め”一”の文字で、”一聖会”と名づけた。現在会員9名。
 これまでは、夏季(5〜9月)は小樽市内や後志管内で写生会。冬季(10〜4月)は市民センターでデッサン会を開き、ほぼ毎月、全員が集まり、絵を学び親睦を深めてきた。今後も、講師はいないが、5月から10月までの第1月曜日の写生会を続け、年1度の作品展も継続する予定。
 三島トヨさんは、小樽市老壮大学の絵画科も藤田氏が講師だった縁で、同会に入部して3年目。同氏との思い出は計り知れない。なえぼ公園や小樽公園、天狗山へ同氏と写生会に出かけた作品を出展。
ichiseikai2.jpg 同氏のアドバイスを今でもはっきりと覚えていて、絵を見ながら、当時を思い出し涙がこぼれた。昨年9月に出かけた天狗山は、絵を描く三島さんの後ろから同氏にアドバイスしてもらった最後の作品だという。
 佐藤トキ子さんは、同講師の自宅で教室をしていた頃の思い出の作品を出展。下駄と蛇の目傘は、同講師宅にあったもので、私物をモチーフにして指導して頂いたという。
 同会最年長90歳の高橋榮さんは、昨年の春の写生会で描いた残雪のニセコアンヌプリの作品は、どこか同講師の作風に似ている。高橋さんも、同講師の言葉を今でも思い出すそうだ。
 会場には、思い出に溢れた作品がずらりと並び、訪れた市民も、在りし日の藤田氏を思い出していた。
 第55回一聖会展 6月21日(水)〜25日(日)10:00〜17:00(最終日16:30)
 市立小樽美術館(色内1)多目的ギャラリー・入場無料
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