心惹かれる展示! 緑舎&莫工房作品展


 小樽市物産観光プラザ(色内2)3番庫ギャラリーで、緑舎&莫工房作品展が、5月19日(金)から22日(月)まで開かれている。
 札幌在住の2組の家族の木工品や絵画作品と、岡山県倉敷市在住の作家が加わり、5名の多彩な作品を発表している。
ryokusya-baku.jpg 札幌手稲区西宮の沢のアトリエ緑舎の木工と人形・木漆の屋中秋谷さん・厚子さん・健洋さん親子、絵画の植田莫さん・ようこさん夫妻、蛍細工の安藤豊さんが小樽に集結した。
 緑舎は、日々の生活の中で使えるものをテーマに、木工品を制作する工房。屋中さんは、5種類の木を合わせた心象悠景や「絵本を囲む椅子達」をコンセプトに、高さや大きさが違うサークルスツール、北海道と東北の木材を素材にした大きな器など25点を出展。
 厚子さんは、夏休みをテーマに焼き物用の粘土を素焼きにした人形、ボードに紙粘土を使って立体的にしクレパスを塗ってアクリル絵具で仕上げた「胞子の舞」など15点を出展。
 健洋さんは、木地作りから漆塗りまでのすべての工程を手がけ、木目を生かした吹漆とシックな色彩の塗漆。暮らしが楽しくなるシンプルで実用的な茶碗・汁椀・器など40点を出展。
 植田さんは、天竺木綿を刷毛染めにし筆書き加えた絵や、種田山頭火の俳句からイメージした心象風景、明日への入りとなる夕焼けの風景に4つの世代を和紙に描いた作品など35点を並べた。

 妻のようこさんは、唄を探して主役を見つける祭りシリーズからお正月と秋祭り2点を展示。数色を使い手染めした布から唄になるよう文字を切り取り縫い合わせたキルト絵。市内の額縁店で偶然出会った額を使った作品など。
 招待作家の安藤さんは、精密な光る蛍作家。バレエの舞台のランプ作りをきっかけに、本物そっくりで原寸大の源氏蛍・平家蛍・姫蛍を制作。発光ダイオードを使った蛍のランプは、色も点滅も研究して明滅回路を作り、蛍の明りそっくりに仕上げた。紙で作ったランプに蛍を入れた作品や障子に止まる蛍、露草と蛍など、来場者は足を止めて見入っていた。
 植田さんは、「共通のテーマはないが、全国各地を回っている仲間。雰囲気が良くお気に入りのギャラリーのひとつ。幅広く色々な趣味を持つ方々に楽しんでもらいたい」と話した。
 緑舎&莫工房作品展 5月19日(金)~22日(月)11:00~18:00(最終日16:00)
 小樽市観光物産プラザ(色内2)3番庫ギャラリー・入場無料
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