第1回臥牛社書展 個性溢れる書風50点


gagyu1.jpg 小樽市内にある湯殿山光明院(稲穂5)の僧侶で、書家の池田憲亮氏が主宰する書道研究臥牛社の第1回目の書展が、3月29日(水)~4月2日(日)に、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれている。
 池田氏が開く教室に通う小学1年生から70歳代までの14名の自由な作品と、池田氏が18歳の時に初出品し初入選した思い出の作品、お気に入りの金文や隷書作品、第50回小樽雪あかりの路の旧三井銀行小樽支店横の野外展示作品、修復作品の書軸など、多彩な作品50点を展示している。
gagyu2.jpg 小樽出身の池田氏は寺院に生まれ、高校卒業後は東京の大学へ僧侶になるため進学。小学校から始めた書道は、高校の部活動でも続け、大学時代に公募展活動を開始。大東文化大学大学院文学研究科書道学を専攻し幅広く学ぶ。
 2011(平成23)年に帰樽し、書道教室を開き、札幌、倶知安の高校でも書道講師を務める。市展や小樽書遊会で出展し、市内の若手の書家としてファンも多い。
 教室を開き5年が過ぎ、生徒の日頃の練習の成果発表を一区切りとし、初めての書展を開催することとなった。壁一面に掲げた力強さが伝わる「即時而真(そくじにしん)」は、あるがままに受け止めるという意味。書道市展入選作の「全臨毛公鼎」は、青銅器の表面に鋳込まれた金文を書いたもの。隷書の古典の「曹全碑」や「張遷碑」の作品も並ぶ。
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 書の額装や書軸は手作りで、それぞれの個性を活かし最後まで自分の思いを込め完成させた。また、半紙もリサイクルし、練習で使った半紙の再生紙を使っている。
 同氏は、「自由で幅のある書展。書道の堅苦しいイメージを払拭し、自分のやりたいことができる会。会場に来て書道のイメージが変わると思う。この機会に足を運んでいただきたい」と呼び掛けた。
 第1回臥牛社書展 3月29日(水)~4月2日(日)10:00~17:00(最終日16:00)
 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料