予特委最終日・新年度予算案可決! 排雪中断を質す


 小樽市議会(横田久俊議長)平成29年第1回定例会の予算特別委員会(前田清貴委員長)が、3月14日(火)13:00から市役所(花園2)別館3階第2委員会室で開催された。
 最終日となる14日も、市道住吉線における排雪作業について、自民党・酒井隆行議員が質問した。
 森井市長の答弁は、具体性に乏しく言い回しも複雑で、事実経過を辿ることが難しいが、これまでの市長や副市長、雪対策課長の答弁を整理すると市道住吉線の排雪作業の経緯は次のとおりだ。
 2月9日の午後8:30頃に石田博一議員から、「なんだか協会病院前の道路で危険な作業が行われているようだ」といった趣旨の電話を森井市長が受け取った。通常は、まず除雪対策本部に確認するべきものだが、市長は、議員からわざわざ電話が掛かってくるというのは通常の案件ではないと思ったので、まずは市長自身が確認しなければと思い、何の作業が行われているかよく分からないが現場に行ってみた。
0314council.jpg 市長は、現場で行われている作業が、最初、市の排雪作業なのかどうかも分からなかったが、「危険な作業だな」と思ったので、現場の人に何をしているのかを確認した。そうすると、市の排雪作業であり、中央分離帯の雪山をバックホー(ユンボ)で崩しているといった趣旨の説明を受けた。現場の人は、市長が現れたことを分かっているようだった。
 市長は、「そういえば、この場所は、昨日(2月8日)、急きょ予定を変更して排雪を取りやめた路線だ」と気が付いたので、現場の人に「ここは排雪をする予定になっていない路線のはずだから確認してほしい」とお願いをした。「除雪対策本部に確認しようかな」とも思ったが、「夜だし職員に悪いかな」と思ってそれはしなかった。
 市長は、結局、現場の人からは、どのような確認をしたか聞くことはせず、その後、現場がどうなるかよく分からなかったが、なんだか作業も止まるような雰囲気もあるし、寒いし、いつまでも現場にいてもしようがないので帰った。
 市道住吉線の問題は、元々、除雪対策本部しか知らないはずの排雪中止場所で、排雪作業が行われていることが森井市長に伝えられ、急ぎ市長が現場に駆け付け作業を中止させたことが問題だとされていたものだ。
 それが、たまたま危険な作業が行われている現場を目撃した通報で、市長が現場に出向き、危険を理由に作業の確認を行ったような話になっている。
 森井市長から「2月9日の排雪作業が危険なものだった」と、除雪対策本部が聞かされたのは、市道住吉線に関する一般質問の答弁を作成している最中の2月24日だったことを、同委員会の酒井議員の質問で市が明らかにした。
 つまり、それまでは、森井市長以外、誰も9日の作業を危険なものと認識していなかったはずが、突然「危険な作業」が出てきたことになる。
 これまでも、森井市長の発言には、質問が進み、答弁に窮しだすと、「実はこうだった」と、市長だけが知ることが出てきて、「自分はそう思った。自分にとってはそれが真実だ」といった話になり、最終的に問題がうやむやになってしまうパターンが繰り返されている。
 過去にも、法令違反を疑われる森井市長の人事について、人事案を元総務部長から受け取った日付が、後になって「実は市長就任前に無理に渡された。受け取った場所は覚えていないが自分にとってそれが真実だ」といった話になったり(関連記事)、後援会通信を読んだと話していたことが、「実は読んでいなかった。何らかの錯誤で、どうして読んだと言ってしまったか自分でも分からない」といった話になるなど(関連記事)、同委員会では、自民党・濱本進議員が、市長の資質を問う質問を行ったが、普通は行われないような質問が生じるのは、森井市長のこれまでの言動が背景になっている。
 同委員会最終日となった14日は、付託された議案・報告について採決を行ったが、総合計画策定に関する条例案は、まちづくりの指針となる最も重要な計画のフレームを変えるにも関わらず、議論が足りないということで継続審議をすることとなった。その他の市長提案の新年度一般会計予算案などの議案・報告は可決された。
 あんてつが行く!
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