若い感性言葉にしたため 学生短歌コンクール


tankacon1.jpg 市立小樽文学館(色内1・玉川薫館長)が主催して、平成28年度学生短歌コンクールを実施。その表彰式が、2月25日(土)11:00から同館(色内1)1階研修室で開かれた。
 5回目となる今回も、市内在住または市内の学校に通学している中学生・高校生・大学生を対象に、短歌を募集したところ、636名1,359首の応募があり、昨年度の614名1,262首より更に増えた。
 審査は、原始林小樽支社の湯本竜氏と小樽啄木会の水口忠氏、小樽詩話会の高橋明子氏の3名で行われた。入選は、中学生の部3首・高校生の部3首・大学生の部1首、佳作は、中学生の部9首・高校生5首、奨励賞は高校生の部1首が選ばれた。
tankacon2.jpg 3名の審査員がそれぞれに講評を述べ、その中で、詩を書き続けて50年になる高橋氏は、「言葉はなんて沢山あるだろう。無数にある言葉を自由に使えることを発見。空気や水はただではないが、言葉はただで使える。言葉は財産となり、言葉を大切によく選んで書き続けてもらいたい」と述べた。
 高校生の部で入選に選ばれた桜陽高校1年・庄司佳織さんは、「帰り道 階段上ると見えたのは 星に負けない我が家のひかり」を発表。
 同校演劇部に所属する庄司さんは、「家が学校から遠くて部活の帰り道に作った。まさか入選できるとは思わなかったので嬉しい。言葉の大切さが分かった」と話した。
 同校1年・藤原しずくさんも入選に選ばれ、「初めての 手帳に心躍りだす 書いてなんだか大人の女」は、「初めて手帳を買い、書いてみると大人になった気分を短歌にした」と話した。
tankacon3.jpg 2人は「短歌は気持ちを伝える手段を短い言葉に収め、演劇も時間内に伝えたいことを演じ、短歌と演劇は通じるところがある」と話した。同校演劇部全員(7名)が応募し、みんなでうた会を開き、批評し合い選んだ作品を応募したところ、2名が入選した。
 初回から参加し、国語の授業の一環として短歌に取り組む小樽工業高校からも1名が入選、4名が佳作に選ばれた。担当教諭は、「言葉に興味や豊かな感受性も持ってもらいたい」と話した。
 玉川館長は、「昨年より更に応募が増え、特に高等支援学校からの応募もあり、もっと小樽にある専門学校などからも参加してもらいたい。若い学生の生活や感情を短歌に集められるのではと、我々からも若い人達へ呼び掛けていきたい。応募作品からは、想像を超えるようないろいろな考え方があり、ユーモラスなものに惹かれる。恋の歌が目立ってきていることも良いことで、今の若い人ならではの作品。さらに工夫発展させて続けていきたい」と述べた。
 近日、応募作品を館内に展示する予定。
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