運河館トピック展!御殿飾りと雛人形26体展示


 小樽市総合博物館運河館(色内2)第1展示室で、同館所蔵資料を展示紹介するトピック展「御殿飾り雅なる雛飾り」を、1月7日(土)から3月31日(金)まで、3月3日のひな祭りを先行して始めた。
museum-topic.jpg 御殿飾りは、明治末から昭和初期にかけて流行したひな飾りで、同館では現在2組を所蔵。展示中のものは、入船町の増田家が、1910(明治43)年に誕生した女児のために、京都から購入したもので、紫宸殿(ししんでん)をイメージしたもの。1945(昭和20)年に旧量徳女子国民学校に寄贈された。小樽の繁栄期を象徴する資料となる。
 トピック展では、これまで展示スペースの関係で展示できずにいた御殿飾りに付属の人形26体をすべて展示し、初公開となる人形もある。
 また、その中から1925(大正14)年3月の「雛壇の飾り方」が書かれた内容の小樽新聞が見つかった。これまで持っている人形を並べて雛人形と展示していた時代から、一定のルールができ始めた頃となる。昭和30年中頃には、段飾りの人形一式を揃えて販売するようになり、御殿飾りは衰退した。
 展示中の人形は、官女は明治末から大正と昭和初期の2組。仕丁も2組ある。舞楽「胡蝶」を表現した「胡蝶の舞」、能の代表的な演目のひとつ「小鍛冶」、添え人形の「花咲爺」・「安寿厨子王」、犬は安産、多産の象徴「狆引き官女」など。牛車やタンスや鏡台など雛道具も揃った豪華な雛人形だ。

 同館・石川直章館長は、「90年前の人形を間近で見てもらいたい」と呼びかけ、昭和初期の雛人形2組を2月中旬より展示し、2月26日(日)は「はくぶつかんのひなまつり」を予定している。
 運河館トピック展「御殿飾り 雅なるひな飾り」1月7日(土)~3月31日(金)9:30~17:00
 小樽市総合博物館運河館(色内2)第一展示室 要入館料
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