ニトリ芸術村が旧三井銀行研究会開催

 ニトリ小樽芸術村(色内1・株式会社ニトリホールディングス)が主催する、旧三井銀行小樽支店研究会の第1回目が、12月11日(日)13:00から、旧三井銀行小樽支店(色内1)で開催された。約100名が参加した。
mitsuikenkyu1.jpg 同研究会は、89年が経過する同支店を長く後世に伝えていくために、そのデザインや工法など建築の側面をはじめ、建築当時の時代背景、小樽の街の繁栄や人々の暮らしの様子など、様々な分野を代表する講師陣を招いて、同支店を軸に小樽を学ぶもの。
 2017(平成29)年11月までに全10回を予定しており、どの回からでも参加できる。参加方法は事前の申込みを要し、2回目以降の申込時期など詳細は、ニトリ小樽芸術村HPに掲載される。
 また、同研究会の活動目的の1つに、同支店の国の重要文化財指定があり、同研究会発起人で小樽市総合博物館の石川直章館長は、「重要文化財指定には、市民の皆さんの後押しが必要。ご協力をお願いします」と、参加者に向けて話した。
mitsuikenkyu2.jpg 第1回目は「旧三井銀行小樽支店の建築概説」として、同研究会発起人の京都大学・宗本順三名誉教授と北海道職業能力開発大学校・駒木定正特任教授による講演予定だったが、大雪の影響で宗本氏が来道できず、駒木氏のみの講演となった。
 駒木氏は、同支店が1926(大正15)年から1927(昭和2)年にかけて建築され、イタリア・ルネッサンス様式をアレンジしながら、1920年代の最新技術が導入されていることなど、同氏が行った同支店の実測調査などの成果を交えながら説明。市内に残る他の歴史的建造物との比較など、参加者は興味深く耳を傾けていた。
 講演に続いて、参加者は3グループに分かれ、説明を受けながら同支店内を見学。同研究会は15:00に閉会した。
 ニトリ小樽芸術村は、株式会社ニトリホールディングス(札幌市北区・似鳥昭雄代表取締役会長)が開設。今年7月23日にオープンしたスタンドグラス美術館とアール・ヌーヴォーグラス館に続き、旧三井銀行小樽支店を岸田劉生など日本近代絵画の美術館として、2017(平成29)年7月にオープンする予定。
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