商大マジプロ初の3ヶ月コース 最終成果発表会


 小樽商科大学(緑3・和田健夫学長)開講の地域連携PBL「商大生が小樽の活性化について本気で考えるプロジェクト(通称:マジプロ)」の、本年度から新設され7月開講の3ヶ月コース(2単位)の履修生5名・1チームの最終成果発表会と、6ヶ月コース(4単位)4チームの中間報告会が、10月15日(土)12:50から、同大5号館3階370号教室で開かれた。
 外部コメンテーターの小樽市議・安斎哲也氏、小樽観光協会・永岡朋子氏、株式会社オープラン・坂口武氏、株式会社K2・中山仁史氏、FMおたる・盛合将矢氏、本学准教授・後藤英之氏、本学学術研究員・高野宏康氏が、学生達の発表に厳しい意見や質問を投げかけた。
1015majipro2.jpg 最終成果発表会の「しりべし塾」での地域の魅力発見・発信について、1年・3年・4年生の男女5名が取り組んだ。
 しりべし塾とは、後志総合振興局が開く観光地域づくりのための勉強会で、1回目を6月20日に倶知安で開催。学生と連携を図り、仁木町・赤井川村・古平町の3つの地域の隠れた魅力を発見し、家族連れをターゲットに子どもも楽しめるように、小学生の自由研究風の冊子を作り発信した。
 冊子には、地元の人が当たり前に思っている場所やものが、実は外から見た人にとっては魅力溢れる場所で加工品であることを発見し紹介。さくらんぼで有名な仁木町の季節料理を提供する「こぶし」のあじさい畑、カルデラ盆地の赤井川村でパラグライダー体験、古平町ではヒメマスが養殖され囲炉裏焼きや甘露煮、つぶの塩辛など、今後、小樽チャンネルやFacebookに掲載を予定している。
 取組みの内容は良く伝わったが、メインターゲットは誰なのかの質問に、「道内の家族連れ」と答えたのに対して、新幹線で道外から訪れた人を対象としていたが変更したのか?と指摘され、車を所持している道内の人をターゲットに変更したことを伝えた。
 この延長で何をしたいかの質問には、「5月から9月のコンテンツなので、冬の魅力を発信したい」と答えた。また、実際にその場所へ行けるように地図を盛り込むようアドバイスがあった。
 後志振興局職員は、「学生が地域の観光資源をどう感じているか、意識改革を狙いとして見ていた。自分達でフィードバックし、想像以上の成果があり参考になった」と好評価した。
1015majipro1.jpg その後、6ヶ月コースの「小樽観光地のユニバーサルデザイン」と「小樽ブランドを活かした新たな商品開発」、「市立小樽図書館の活性化」の3つのプロジェクトの現状報告があった。「銭函エリアの活性化」チームは欠席した。
 「小樽ブランドを活かした新たな商品開発」プロジェクトに参加した1年生は、4月から小樽に来て知らないことが多い中、通学途中の小学生が変わったカバンを背負っているのを見かけ、ナップランドいうものであると知った。
 小学生限定のアイテムだが、これがファッションアイテムにならないか、ナップランドの未来像、通学カバンのイメージを覆す幅広い層へ提案する。取扱店のアカイシ鞄店やバックのムラタの両社長と話し合いを進めている。子どもだけではなく大人にも使えるナップランドを形にしたいと提案した。
 コメンテーターの1人は、なぜ小樽にナップランドができたのか説明を求め、今のプレゼンにはストーリーに欠ける。方向性は良いが、文化や歴史等を調べた上で、今後の活動にしてもらいたいと、新たな課題や反省点などが指摘され、今後改善する的確な意見となった。
 マジプロを指導する同大社会情報学科の大津晶准教授は、「地域連携は、教育の場で重要なことで、様々な経験の中から学び、力となって、最終的に卒業して社会の中に活かされる教育をしていきたい。現状報告のプロジェクトには後半の伸びに期待してもらいたい」と述べた。
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