テーマは"妄想LABO" なまらやBook Art Week


 小樽市内8ヶ所で開催中のおたるBook Art Week 2016は、本をモチーフに様々なアート作品を楽しむイベントで、今年で5回目となる。
bookart-n1.jpg 同実行委員会連絡場所の洋食台処なまらやも毎年参加し、今年のテーマは「妄想LABO」。東京・京都・札幌など5名の作家の個性溢れる絵本や豆本・立体・映像・陶器から、妄想を掻き立てられる作品が並んでいる。
 なまらやの宮澤英子さんは、絵本「つかいふるしの夜」を出展。15年ほど前に描いたクレヨン画を使い、表紙を書き下ろし、装丁も自身が行い4冊を完成させた。会場で手に取って読め、使い古した様々な物に魂が宿るという内容で、過去に出版した薬罐(やかん)を連想する場面もある。希望者には限定で販売中。
 東京在住の森麻美さんはオリジナル豆本「MOSHIMO」を出展。糸綴じで装丁力が高く、女の子が主人公で色々考えた記憶を絵本にした。
 立体作品「卍」は、菅文彦さん。女性の胸元部分をアートにし、見る人は妄想が掻き立てられる。谷崎潤一郎の著書「卍」から名づけた。
 国際的に活躍している城戸みゆきさんは、辞書2冊のページを1枚ずつ噛み合せた立体造形2点を出展。トルコ語辞書と英語辞書から「トルコで電球をかうためのレッスン」と、もう一冊は、中中辞書と英英辞書から「通じないままで会話するためのレッスン」と題名をつけた。どちらも、しつけ糸などがつけられ妄想の世界が広がる。bookart-n2.jpg
 ブックアート初の映像で参加するReguRegu(レグレグ・夫婦)さんの作品は、「人造生物ホーンファミリー」1分50秒。会場には「博士直筆の解剖記録書」も展示している。フェルトで作った生まれつき角のある人造生物を映像に登場させ、作詞作曲した主題歌を歌っている。
 札幌市清田区からスガワラの器も参加し、茶碗やカップなど妄想編30点を展示販売し、その横の本箱には、なまらや文庫が並んでいる。
 宮澤さんは、「これまで飲食店での開催が多い中、ジーンズショップロッキや、宿屋の小樽山小屋BACKPACKERS、ハンズオントーイキンダーリーブなど初開催場所もあり、小樽の色々なところを見るきっかけとなる。場所の雰囲気を生かした展示を楽しんでもらいたい」と話した。
 参加期間・場所
 ●9月17日(土)〜11月6日(日)    市立小樽文学館(色内1)2階JJ’Cafe
 ●10月10日(月・祝)〜10月23日(日) シロクマ食堂(色内3)
                  小樽山小屋BACKPACKER(稲穂5)
                  ジーンズショップロッキ(稲穂4)
                  博信堂書店(花園1)
                  ハンズオントーイ キンダリープ(住吉町4)
 ●10月11日(火)〜10月22日(土)   なまらや(花園3)
 ●10月13日(木)〜10月20日(木)   あとりゑ・クレール(梅ヶ枝町21)
 おたる Book Art Week 2016
 ReguRegu日記
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