写真が語る物語 "フォト虹彩写真展"


photokousai3.jpg2016 小樽フォト虹彩写真展(井上雅博代表)が、8月31日(水)から9月4日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリーで開かれている。
 20〜60歳代の男女11名のカラー・モノクロ(A4〜全紙)81枚を展示している。同会は、2ヶ月に1度例会を開き、年数回は撮影会を実施。撮影技術を学び、相互にアドバイスを受けている。
 この写真展の特徴は、会員11名がそれぞれテーマを掲げ、組写真で物語を表現しているところ。テーマを自由に考え、自由に撮影し、個性が溢れている。
photokousai2.jpg 作品の決まりなどは一切なく、サイズも額も自由。厚紙の上に写真を載せたり、好きな色の額に薄い同色のマットで合わせるなど、センス良く写真を観せているところも見所。
 佐藤通晃さんは、子どもの頃からカメラに興味を持ち、同写真展では、飾らない日常をテーマにした作品等を発表している。今回は、2010年3月に閉校した小樽理容美容専門学校(住之江)で、20年前に撮影したモノクロ7枚を全紙サイズで発表。タイトルは「マネキンの孤独」。あまり見かけないマネキンの頭の部分が撮影され、髪型のリーゼントから時代を感じる。
 「きままに」をテーマに6枚のカラー写真を発表した高田桂子さんは、小樽雪あかりの路や京都、百合が原公園で撮影した写真から選び作品にした。空間の切り取り方に個性や余裕を感じる。タイトルにも気合が感じられ、高田さんは、日頃、辞書を見て、気に入った言葉をチェックしているという。
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 髙橋孝二さんは、自宅のスタジオで君子蘭やウツギ、ゼラニウムなどの花々を魅力的に撮影した作品を発表。花も蕾も凛とした表情で色鮮やかに写し出されている。
 中島史江さんは、「廃墟の記憶」と題して羽幌の炭鉱の跡地の様子を撮影。以前人がいた思いを伝えている。
 佐藤さんは、「搬入が終わるとほっとした気持ちになるが、それぞれの作品の物語と共有できる時間の始まり。ぜひ、この機会に足を運んでいただきたい」と呼びかけた。
 2016小樽フォト虹彩写真展 8月31日(水)〜9月4日(日)10:00〜17:00(最終日16:30)
 市立小樽美術館(色内1)1階市民ギャラリー 入場無料
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