余市の浜で縄文野焼き! 作品200点以上集まる

 余市の浜で陶器を焼く、よいち縄文野焼き祭り(仲鉢浩実行委員長)が、8月6日(土)17:00から、余市栄町の砂浜(日本海余市保養センターはまなす温泉裏側海岸)で開かれた。
yoichinoyaki1.jpg 今年初めて、竹のオブジェに灯を灯す竹あかりの会(札幌)も参加し、これまで以上に幻想的な光景に包まれた。
 18:00に、弓錐(ゆみぎり)で火起こしが始まり、来場者が取り囲んで見守った。火種をたいまつに移し野焼き場所に点火、作品が大きな炎に包み込まれた。次第に夜が暮れ始め、赤く焼けた空に細い月が顔を出し、野焼きの炎と、竹のオブジェの灯りが浮かび上がった。
 小樽・余市・札幌の子どもから大人までの陶芸愛好家による、土器や器・壺・オブジェなど200点以上が集まり、砂浜で野焼きされた。参加者やその家族、関係者は、砂浜にテントを設営するなどして夜を過ごした。
yoichinoyaki2.jpg 同祭りは、1997(平成9)年に始まり、ほぼ毎年開かれ、今年で19年目を迎え、今年も好天に恵まれた。
 野焼きは窯を使わず、砂浜に幅2.5m・長さ18mの砂を盛り、築堤を作った中に、自由な発想で製作した壺などの作品を並べ、桜の木や仁木や余市で伐採した木を焼べながら火を絶やさないように見守り、深夜の12:00に消火し、その状態のままで朝まで放置して冷やして完成させる。
 毎年参加している、北海道芸術デザイン専門学校クラフトデザイン専攻の26名は、1人1点ずつを持ち寄り参加した。
 林亜優さん(2年)は昨年に引き続き参加。猫の毛並みに縄文模様をつけたオブジェを作り、「猫の模様が浮き出てくれればと思う。野焼きなので、火が見え風を感じとても良い経験」と話した。
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 小樽縄文人の会代表・前田隆護さん(アート工房開拓舎主宰)は、同工房から大人43名・子ども26名が参加し、縄文模様や形に則り、土偶や置物・オブジェなど大小様々な作品を持ち寄り参加した。作品は、8月20日(土)・21日(日)、小樽市観光物産プラザで開かれる催しで展示される。
 前田氏は、「すごい人が我々の先人だと改めて感じ、現代人に伝えていることも多い。
若い人や年配者などいろいろな年代の人が、縄文人の教えで集まっている。この会は、来年20回目を迎える」と話した。
 7日(日)は、縄文太鼓演奏者・茂呂剛伸さんによる太鼓演奏会があり、9:00から表彰式が開かれた。
 よいち縄文野焼き祭り
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