懐かしの名車とともに 運河館ギャラリートーク


 小樽市総合博物館運河館(色内2)第1展示室で、懐かしい車の部品やグッズを紹介する、運河館トピック展「思い出いっぱい小樽のクルマたち」が、10月7日(金)まで開かれている。
 同展は、同館本館(手宮1)敷地内で、8月28日(日)開催の「小樽クラシックカー博覧会」の10回目の節目に合わせて、1960〜70年代の小樽に遺されたクルマの部品やグッズ、懐かしい昭和の背景とともに撮影された名車の写真を紹介している。
0716topic1.jpg 7月16日(土)11:00から展示会場で、担当の菅原慶郎学芸員が講師を務め、ギャラリートークが開かれ、車に興味のある市民ら15名が参加した。
 その中で、昭和40年代製造の今でも小樽を走る名車2台が、同館中庭でオーナーとともに紹介された。
 菅原学芸員は、トピック展の展示物について解説。その中で、昭和35〜38年頃に使われた交通安全の教材では、一時停止の止まれのマークや踏切のマークなどを紹介。その背景には、1960(昭和35)年に小樽には6千台の車があり、1970(昭和45)年には2万台に増え、1980年(昭和55)年には4万5千台にも増え続けた。
0716topic2.jpg 人気のあったマツダRX7の写った水晶時計付きのパネルやカーラジオ、加湿ユニット・シガーライター・エンブレム、1967(昭和42)年のダットサンブルーバードなどのホイルキャップと、使われている車が写った写真を、同館が所蔵している大量の写真から探し紹介している。
 展示中の懐かしの名車の写真12枚の中には、今回トピック展のチラシにも使われた天狗山からの1966(昭和41)年の初代クラウンと男女3名が写っている。他にも、自動車ショーや交通安全運動などの写真を展示した。
 小樽の今を走る名車の紹介では、佐藤泰さん所有の1968(昭和43)年5月に購入したトヨタカローラスプリンターSL(1100cc)と、同館職員の伊藤公裕氏所有で、てんとう虫の愛称で知られる1967(昭和42)年製造のスバル360(360cc)が中庭に登場し、来場者を喜ばせた。
0716topic3.jpg 佐藤さんの名車のナンバープレートには「札5」とあり、初年度からずっと持っている証で貴重。雨の日も冬も日常的に使用しているにも関わらず、バンバーもボディーもボンネットの中も丁寧に磨き大切にしている。
 床が錆びて抜け落ちたエピソードを交えて愛車について語り、「皆さんに観ていただき、車も幸せ。こらからも根気良く乗っていきたい」と話した。
 伊藤氏は、3年前に購入した愛車について、リアエンジン(後部にエンジンを搭載)、リアドライブ(後輪駆動)、オートクラッチ(クラッチペダルはなく、シフトレバーに触れるだけでクラッチが切れ、ギアシフトできる)などの特徴について語った。
 0.6mmのボディーでリアや天井はアクリル板を使用し、軽量化を図った構造など、興味深い話が続いた。
 同トピック展関連事業として、8月21日(日)・9月22日(木・祝)にもギャラリートークを開催、入館料が必要。また、10月1日(土)・2日(日)には、小学生以上定員10名を対象に、「ウィンドカーをつくろう」を開催。入館料と材料費が必要で、9月1日から受付。
 問合せ:0134-33-2523 小樽市総合博物館本館
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