三宅悟展 北手宮の素朴な風景画など70点


 小樽在住の画家・三宅悟氏の個展が、6月1日(水)から5日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリーで開催中だ。
 自宅のある北手宮の風景や余市フルーツ街道や余市川など、一部を除いてここ10年以内に描き貯めた油彩70点を一堂に展示。
miyake1.jpg 優しい色使いと柔らか筆使いに特徴があり、素朴な風景を丁寧に繊細に描き、多くの人々の心に強く印象づけている。
 同館でグループ展の出展は年数回あるが、個展は20年ぶりとなり、初日から、大勢のファンが詰めかけ、足を止めてじっくりと鑑賞していた。
 三宅氏は、「作品も貯まり、北手宮から余市などの連作は大きな作品で、ぜひ観てもらいたい」と個展の開催を決めた。
 展示作品はどれもガラスを入れずに額装してあり、生の絵を間近に観ることができる。中には、三宅氏が手作りした額もあり温もりが伝わる。
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 個展の案内状にもある市内の2つの公園を組み合わせ、人々がゆったりとした時間を過ごしている作品は、横3.5m・縦1.3mもあり、来館者にインパクトを与える。他にも北手宮の風景や5年ほど前に展覧会を行った時に立ち寄った「北京の公園」を横2.7mある大作に仕上げ、このサイズの作品5点も展示し、全体的に大作が目立つ。
 三宅氏の代表作北手宮シリーズは、緑が多い季節の朝や紅葉の季節、冬では、初雪の風景や冬の朝、吹雪の後などが描かれている。絵の世界に吸い込まれ、冬の寒さが伝わるほど臨場感溢れる作品だ。
 また、余市川を題材にした「秋景」は、川のほとりの木々の紅葉や真っ赤な実をつけたリンゴの木、キタキツネが描かれている。他の作品もよく観てみると、ひっそりと潜む動物を発見する楽しさもある。
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 初日は、菁園中学校の1年生が市内研修で訪れ、三宅氏の作品を鑑賞し楽しんだ。その1人は、「自然の風景が描かれ、季節を切り取り、上手に描かれていて尊敬する」と話した。
 三宅氏は、「小樽手宮は、素晴らしい風景を持っている町であることを絵を通して知り、楽しんでいただければと思う」とPRした。
 市内画家との合同作品展「THEY展」を、8月9日(火)から14日(日)まで、市立小樽美術館で開催する予定。
 三宅悟展 6月1日(水)〜12日(日)10:00〜17:00(最終日16:30)
 市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリー・入場無料
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