小樽市長定例記者会見が、4月7日(木)13:00から、市役所(花園2)市長応接室で、市の関係部局と、各社の記者が出席して開かれた。
降任・退職が続き、総務部長不在となるなど異例の市の人事をはじめ、森井後援会通信に係る訂正問題など、記者からの多くの質問が見込まれる中、市長の挨拶が通常より長く、延々と30分も続いた。
あまりにも長い市長の挨拶(報告)の途中で、記者から、質問時間を確保しているのかと問われる場面があった。市長は、「途中で止められる理由が分からない。なぜ、指摘されるのか分からない」と述べ、報告が続けられた。今回に限って挨拶だけで30分以上も取り、記者の質問攻勢を避けたい思惑がありありと見て取れた。
質疑では、1月29日の定例記者会見で小樽ジャーナルの記者と森井市長後援会通信についてのやり取りの中で、「読んだ」と答えているのも関わらず、市議会答弁では、「実は、読んでいなかった。その理由は、何らかの錯誤があったためで、記者クラブに訂正(注釈を入れる)を求めた」ことについての質問が相次いだ。
市長は、「それについては、大変失礼した。内容については議会で話した通り。それをもとに、記者クラブに対して申し入れた」と述べ、改めてこの場での説明を求めたが、応じなかった。
議会や予算委員会で何度も繰り返し発言される「何らかの錯誤」について、記者は、言い間違い、勘違いがあったり、誠意を持って話そうとしているのなら問題にしないが、なぜ、錯誤があったのか説明を求めたが、「分からない」と述べ、「逃げてるのか」と尋ねると、「そう思っても構わない」と居直った。
さらに記者は、「市長は、記者会見では、『読みました』と言い、市議会では『読んでいませんでした』と言った。「全く正反対の発言で、記者会見か市議会かのどっちかの発言は虚偽となる。記者会見は、動画でも配信されており、読んだと言った事実は隠しようもない。記者会見での発言の訂正を求めることなどは論外で、市議会での発言を訂正しなければ、市議会議事録に嘘の発言が延々と記録され続けることになる。
記者会見議事録を市のHPに公開する前に、当然市長は読んでチェックしていると思うが、錯誤と分かっているのなら、その時にチェックすべきだ。2ヶ月にもわたり、錯誤の公文書を流し続けたとしたら、市長たる資質に問題がある。森井市長は信用できないと言われると、『人間なので間違いもある。時には錯誤もある。今後において気をつけてたい』と答えるだけでは、今後も市長の発言の信憑性が疑われ続けることになる」と指摘された。
後援会通信の問題では、森井市長は、「読んだ」「読まなかった」の二枚舌を駆使し、その場を乗り切ろうとしたが、追及され説明が頓挫すると、今度は、自らの発言を錯誤だったとして押し通すため、質問した記者の発言の訂正を求めるという前代未聞の挙に出た。これを記者から拒否され一蹴されると、今度は、市政記者クラブに、注釈を入れて訂正を求める手段に出た。
しかし、これも記者クラブから「市長が『読んだ』という発言を、何らかの錯誤を理由に『読んでいなかった』と訂正するものでありますが、これは当該事項に関する一連のやり取りそのものを全く翻す行為であり、今回のような錯誤を理由として発言内容を翻すことは、今後の記者会見における市長の発言の信憑性を覆すものでありますので、文書で済ますことなく、会見の場を設定し、自らの言葉による説明と謝罪を求めます」と回答されていた。
この日の会見で 記者クラブの市長訂正を受け入れない回答について、森井市長は、「どのような対応ができるが、もう一度考えたい」と答えた。また錯誤に至った経緯と原因をこの場で明らかすべきだと求められたことに対しては、「次の記者会見までには答えを出したい」と述べるに留まった。
総務部長不在については、現時点では具体的には詰めていない。6月の定例会までに、新総務部長を間に合わせたいとした。
また、記者クラブ宛に郵送された市長を批判する「職員より」の文章については、「怪文書なので相手にしない」と答えた。
次回は、5月6日(金)11:00からを予定している。
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