感性光る集大成! 北海道高等聾学校


 北海道高等聾学校(銭函1・鈴木正昭校長)は、平成27年度修了作品展と美術部展を、2月17日(水)から21日(日)まで、市立小樽美術館(色内1)市民・多目的ギャラリーで開いている。同校の学生の取り組む姿勢や感性光る作品に注目が集まっている。
rouschoolart1.jpg 同校は、高等部本科1年から3年生までの51名と、本科卒業後に進む同校専攻科情報デザイン科(昭和56年に開設)の5名の合計56名が在学している。
 同校専攻科情報デザイン科では、デザインに関する知識と技術、コンピューターを活用した造形活動などを幅広く学ぶ。
 その集大成を発表する場として、4年前から修了展を開催し、今年度は、同情報デザイン科の4名の油彩やスケッチ・紙版画・檜の椀・コピックで描いたハガキ・映像等20点の作品を展示している。
 紙を用いて、様々な形を版画にして円にし、色画用紙に貼り付け比較した作品や、紙で作った雪だるまを少しずつ動かし、10時間をかけ1分59秒に収録したコマ撮りアニメーション「正義のみかた雪だるマン」を制作。試作を入れると膨大な時間を費やした傑作。
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 木工ロクロを使い、初めて檜で椀を制作、キリンやパンダなどの動物5体をフエルトを丸めて糊付けした作品など、個性溢れる作品が来場者の目を楽しませている。
 学生のひとりは、「美術館に作品が展示され嬉しく思う。卒業の良い思い出になった」と話した。
 また、多目的ギャラリーでは、本科産業技術課の1年から3年生の授業で取り組んだ31点を展示している。
 工業技術基礎(1年)では、個々のデザインしたものを木工具や機械を使い、ウッディカーを制作。椅子やキャビネットの木工作品も、丁寧に作られている。プログラムしてコースを走らせるマイコンラリーカーは、北海道大会に出場し、団体3位の好成績を納めた。48個の電球を面白い動きするようプログラムしたLED電飾や、ネジ式穴あけパンチやバーベキューコンロなど展示している。
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 同時開催の美術部展は、同校4名の部員が油彩や立体造形作品13点を展示している。高文連研究大会では、全道推薦作品に2名・奨励賞作品に1名が選ばれ、全道大会に参加するなど、実力ある部員が集まり、活発な活動を行っている。
 会場には、静物をモチーフにのびのびを描いた絵画作品や、ストローや木材、針金を繋げた立体作品を展示している。
 同校・専攻科・情報デザイン科・佐藤整教諭は、「修了展では、自分で作るものを決め、苦労して仕上げ完成させた作品を展示。この機会に観ていただきたい」と話した。
 北道高等聾学校専攻科情報デザイン科修了作品展・美術部展
 2月17日(水)~21日(日)10:00~17:00(最終日15:30)
 市立小樽美術館(色内1-9-5)1階市民・多目的ギャラリー 入場無料
 北海道高等聾学校HP
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