連日の来樽! 米駆逐艦「ベンフォールド」北海道初寄港

 真冬の小樽港の岸壁に連日米国艦船が入港している。2月4日(木)の掃海艇「パトリオット」に続き、5日(金)9:00に、誘導ミサイル駆逐艦「べンフォールド」(艦長:ジャスティン・ハーツ中佐)が北海道初寄港した。
benfold2.jpg 入港した2隻は、勝納ふ頭にその灰色の艦体を並べ、港の日常の風景とは違う威容を示している。
 ミサイル駆逐艦「ベンフォールド」は、第15駆逐隊に所属し、横須賀に前方配備されている。全長153.9m・幅20.1m・排水量8,352トン・速度30ノット以上、乗組員は、士官40名・下士官260名の約300名。
 士官室(食堂)で、10:30から、両艦隊の艦長や副艦長、横田久俊市議会議長、余市商工会議所会頭、自衛隊小樽協力会会長らが出席して、入港歓迎式が開かれた。
benfold1.jpg ジャスティン・ハーツ艦長は、「当艦船は、近代化の改修を済ませ、もともとの母港サンディエゴから新しい配置先の横須賀に来た。国内では初めての寄港となり、乗員は、ほとんどが関東地方から離れたことがないため、大変楽しみにしている。艦長にとっては、2回目の勤務となるが、上陸は初めて」と期待した。
 また、「小樽は、雪が多く自然が厳しいが美しい町の印象。本日は小樽に滞在し、小樽雪あかりの路を散策する」と話し、小樽で食べられる美味しい寿司について尋ねたり、艦長自ら艦内見学にも快く同行し、歓迎の意を表した。
 艦内の操舵室や最新システムを導入した戦闘指揮室(CIC)を公開。近代化によりイージス兵器システム(ベースライン9)や、トマホークミサイル、スダンダードミサイル、垂直発射対潜ロケットなど、ありとあらゆる戦術に使える兵器を搭載している。

 また、交流を深めている海上自衛隊試験艦「あすか」から贈られた”だるま”が艦内に飾られ、艦長の願いが叶うと右目に墨を入れるという。
 6日(土)午後、明峰高校体育館で、市民バスケットチームと交流を深める。7日(日)9:00にパトリオットが出港。ペンフォールドは、当初9日(火)9:00の予定を変更して、7日)日)10:00に出港する予定。
benfold3.jpg 米艦の入港で、連合北海道小樽地区連合会(磯野康昭会長)の傘下団体約50名が、早朝から岸壁(若竹物揚場)に集まり、入港を反対する抗議集会を8:30から開いた。
 磯野会長は、「米艦船の入国を皆さんと一緒に抗議したい。港湾管理者である小樽市長に対して、様々な要請を積み重ねてきた。核兵器搭載の確認をしたが、外務省は核搭載能力がない以上、搭載していないことに疑いが無いと言うが、ミサイル駆逐艦に核搭載能力がないのは嘘だ」と強い口調で抗議した。
 この他、入港に反対する団体が、分散して岸壁集まり、入港を抗議する大声がこだました。
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