米海軍掃海艇パトリオット 1日遅れの初寄港

 小樽市に寄港を要請していた米海軍掃海艇パトリオットが、当初の2月3日(水)の予定を運用上の理由で4日(木)15:00に変更。4日(木)14:00過ぎ、湿った雪が激しく降り続く中、勝納埠頭2番バースに入港した。
patriot2.jpg それに合わせ、入港を反対する市民団体など50名ほどが岸壁に集まり、「入港反対」と叫ぶ声が、雪で視界が遮られた湾内に響き、入港を抗議したが、灰色の船体は、ゆっくりと岸壁に接岸した。
 1994年から佐世保に配備された米海軍第7艦隊に所属する掃海艇パトリオット(艦長:エミリー・ロイス少佐)は、全長約68.3m・幅11.9m・排水量1,300トン・最大速度は14ノット(時速約26km)、乗組員は、士官13名・下士官76名(平均23~24歳)。
 係留及び海底機雷の探知・分類・破壊能力を有する掃海艇として設計され、遠隔操作で艇から発進し、機雷を爆破できる。同船体は、磁器に反応しない木材が使用されている。
2012年に苫小牧、2015年夏には函館に寄港している。
patriot1.jpg 2015年5月に艦長に就任したエミリー・ロイス少佐は、「私達の寄港を温かく迎えていただき感謝している。美しい町小樽を訪問でき乗組員一同光栄に思っている。初めての小樽の寄港となり地元のみなさんとの交流の機会に心を躍らせている。小樽雪あかりに路や札幌雪まつりの観光や、地元の美味しい食べ物に舌鼓を打つことも楽しみにしている。米海軍の日本でのプレゼンスは、2カ国の安全保障同盟へのアメリカの責務の実証。みなさんの示す歓待は日本とアメリカの強い絆と言える」と述べた。
 また、「寄港の目的は友好親善で、乗務員は寄港を通じて地域と積極的に関わり交流し、日本防衛の任務に携わり、自分達が守ると誓った人々と積極的に関わる機会を大切にしている」と述べ、反対派については「歓迎してくれる人に比べて非常に少なく、それぞれの意見と理解している。問題はない。小樽運河を散策したり写真を撮影し楽しみたい」と話した。
 その後の艦内見学では、戦闘指揮室や操舵室等を公開し、装備している機雷除去装置やソナーを説明した。

 寄港が遅れ予定していた和光学園(桜)への除雪ボランティアは中止となったが、観光やショッピング、地元の名産を楽しみ、7日(日)9:00に出港を予定している。
 なお、5日(金)9:00にミサイル駆逐艦「ベンフォールド」が勝納埠頭1番に入港し、2隻が並んで停泊の予定。
 ベンフォールド艦内で、2隻の艦長や副艦長らが出席して入港歓迎式が開かれる。その後、市長、警察署長、小樽港長らを表敬訪問する。同艦船は7日(日)10:00に出港する予定。
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