北手宮小最後の雪まつり!雪像づくり着々と


 今年(2016)3月末に閉校を控えた北手宮小学校(梅ケ枝町40・柴田眞公子校長)は、2月6日(土)開催する、地域と学校が一体となった伝統行事「雪まつり」の最後となる雪像づくりが、1月30日(土)9:00から開始された。
 開校85年を迎える同校では、1935(昭和10)年に第1回目の「雪まつり」が開かれ、雪像づくりを取り入れた雪まつりの基礎を築いた歴史がある。校内には、1988(昭和63)年2月に雪まつり資料館を開設。当時の写真や貴重な資料、スキーやスケートの運動用品やソリなども展示保存している。
0130kitatemiya1.jpg 児童数が減る中、規模を縮小したり、今日までPTAや地域住民に支えられ「雪まつり」の伝統を守り続けてきた。
 昨年度から最後の「雪まつり」を盛り上げようと、地域住民や団体に協力を呼びかけ、門柱やPTAの雪像を復活させ、今年度に向けて準備をしてきた。
 今年度は、第1回目に作った「布袋様」の雪像を復活させ、門柱とチューブそり滑りコース、在校生の雪像とバスケット少年団の雪像を完成させる予定。
 雪が降りしきる30日(土)9:00、同校グランドには、雪像づくりに参加する同校PTAをはじめ、閉校記念実行委員会・近隣住民・卒業生・統合校の校長や教育委員会・青年会議所・バスケット少年団と父兄ら80名ほどが集まった。
0130kitatemiya2.jpg 開始式で、閉校記念実行委員会・山吹和康会長は「昨年以上に盛り上げ、立派な雪像を作ってもらいたい」と呼びかけた。同校PTA会長の朝日武さんは、「最後まで楽しんでもらいたい」と思いを述べた。
 グランドでは、雪不足を懸念して冬休み中から雪を集めた。長年協力している地域企業の浅野建設(末広町31)のショベルカーで、2週間ほど前から雪を積み、児童も授業時間を利用して雪像づくりを着々と進めてきた。
 現在、在校生は2年から6年までの9名。今年の干支にちなみ「バナナ大好きサル吉君」の雪像を作る。復活した布袋様は、当初3m×3mを予定していたが、参加者の熱意でそれ以上に高く雪が積まれ、大きな布袋様が復活できそうだ。
 年会議所の若手メンバーが、高く積んだ雪山に上り、以前作った布袋様の写真を参考にして雪像づくりに取り掛かった。門柱とソリコースに分かれ、雪が降り続く中、雪を切り出したり、水を含ませた雪で固めたりして作業に励んでいた。
0130kitatemiya3.jpg 週1回同校体育館でバスケットの練習をしているバスケット少年団(高島・長橋小20名)は、昨年に引き続き、感謝の意を込めて雪像づくりに参加。
 今年は「ネコバス」を作る予定で、メンバーと父兄ら30名ほどが集まり協力した。コーチの金田誠さんは、「お世話になっているので、みんなで協力して最後の雪まつりを盛り上げたい」と話した。
 近隣に住む78歳の女性は、「子ども2人がこの学校を卒業した。当時役員をしたり協力し、楽しい思いをさせてもらった」と、当時を懐かしみ雪像づくりを手伝った。
 それぞれに思い出が詰まった雪まつりの基礎を築いた北手宮の最後の校長を務める柴田校長は、「お年を召した方々が、懐かしみ参加してくださり嬉しく思う。少ない児童となったが、北手宮の伝統を最後まで守ることができ、多くの方が協力しくださり嬉しく思う」と話した。
 雪像づくりは、31日(日)も9:00から12:00まで行われ、協力を呼びかけている。
 雪まつりは、2月6日(土)9:00から14:30まで開催。児童による「雪まつり研究発表会」や、潮太鼓の打演。11:00からグランドで、札幌雪まつり実行委員会会長から感謝状の贈呈式があり、その後、ゲーム大会や運がっぱが参加してイベントを盛り上げる。
 午後からは、グランドでジンギスカンや餅つき大会、タイヤチューブでそり遊びも行われ、幕を閉じる。
 なお、2月20日(土)、閉校式・惜別の会を実施する。
 北手宮小学校
 関連記事 関連記事