市議会 上林副市長に"同意"! 参与任用で紛糾・空転

 小樽市議会(横田久俊議長)は、1月18日(月)13:00から、平成28年度第1回臨時会を市役所(花園2)本館2階議事堂で開いた。
0118council.jpg 副市長に上林猛教育長の選任同意を求める議案を審議し、15:38から21:10まで5時間半も紛糾・空転したものの、結局、共産が棄権、自民・公明・民主・新風小樽・無所属の賛成多数で、上林副市長選任案に同意した。
 これで、森井秀明市長就任後、昨年5月から空席となっていた副市長人事が9か月もかけ、ようやく、上林猛教育長(67)で決まった。上林氏は、1月31日で教育長を退職し、2月1日付で副市長に就任予定。市長の女房役が決まったことで、森井市政が、やっと実質的なスタートをきることになった。
0118mayer.jpg 森井市長は、「公約の実現や本市が抱える問題の解決に向け、市政全般において職員の要として規範となり、職員を総括し市民の期待に応える最適な方」と提案説明で述べた。
 この後、鈴木喜明議員(自民党)・小貫元(共産党)・斉藤陽一良議員(公明党)・林下孤芳議員(民主党)・安斎哲也議員(新風小樽)の順番で質疑が行われた。

0118jimin.jpg 鈴木議員(自民)は、「市長の議会に向き合う姿勢に疑問を感じ、副市長を得たとしても、すべてが丸く収まらない。副市長を生かすも殺すも市長次第。市長が変わらなければ現状は変わらない」と述べた。
 小貫議員(共産)は、「上林氏が教育長に就いてからは、若竹小をはじめ、7つの小学校と塩谷中学校の8つの学校がなくなり、学校統廃合を強引に進めてきた。0118kyosan.jpg市民プールは見放され、その決断を下したのは上林氏。早期建設の市民との約束を破ったり、市民の願いに背を向けて来た」と市長の見解を求めた。
 市長は、「学校規模の適正化を進め、地域へは懇談会を開き理解をもらった。統合校においては、新しい特色ある学校づくりや本市の教育の振興に大きく貢献している。市民プールは、優先的に取り組まなければならなかった状況にあったため」と答弁した。
0118koumei.jpg 斉藤議員(公明)は、「副市長選出についても、いかにも唐突で拙速という印象を持たざるをえない。いつもこのようにドタバタの様相を呈し、何をしても拙速と言われ、良く考えるようにしてもらいたい。参与について我が党は、任用の経過、疑惑、報酬額の根拠、予算の流用など、存在自体不適切。副市長が選任されるされないに関わらず、速やかに廃止されるべき」と強調し、「今後、議会に対して、はぐらかし、誤魔化しの答弁ではなく、真摯に向き合い、議論してもらいたい。0118minsyu.jpgこれからの市政が成り立たない。市民が不幸だ」とした。
 林下議員(民主)は、「上林氏は多くの職務を経験しまっとうされてきた。副市長にまさに適任である」と述べた。
 安斎議員(新風小樽)は、「副市長と参与は別と繰り返しているが、今後、参与を残すのか廃止するのか、副市長が選任されるとどう変わるか」と質問したが、市長は、「選任されたならば副市長を交え、全力で取り組みたい」と繰り返した。0118shinpu.jpg
 各議員からは、副市長選任の経緯と合わせ、これまでの議会や委員会での市長の不適切な態度、参与問題、後任の教育長等について再質問、再々質問が行われた。
 ことに市長が、先の定例会で否決されたにもかかわらず、嘱託員として3月31日まで雇用を継続すると表明した参与について、各会派からは、「不用であり廃止し、解任すべし」との厳しい質問が続いた。
 これに対し、森井市長は「参与のことは、副市長が選任されたら、副市長を交えて検討したい」と繰り返すばかり。
 「参与の取り扱いについては、しっかりと市長の口から具体的な方針を示さなければ、議論は前に進まない」、「自分が行った行為を他人に擦り付けている」、「はぐらかし、誤魔化しの答弁では、市政が成り立たない。独りよがりの独善的な独走を厳に慎んでもらいたい」等の反論を浴びた。
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