小樽市都市景観賞に建物2件 奨励賞にイベント2件


keikan1.jpg 都市景観の形成に寄与する「第21回小樽市都市景観賞」の表彰式が、12月25日(金)14:00から、市役所(花園2)2階市長応接室で開かれ、市長から賞状等が贈られた。
 都市景観賞には、日本基督教団小樽教会(富岡・松浦義夫牧師)と旧岡崎家能舞台を生かす会の活動(三ツ江匡弘会長)の2件。
 今後の努力と姿勢が認められる都市景観奨励賞には、都会館(稲穂第四町会・大野茂相談役)と小樽商工会議所港湾振興プロジェクト「港を巷に」の活動と「社会実験コンテナカフェ~PHANTOM~」(西條文雪プロジェクトリーダー)の2件に決定した。
keikan-miyako.jpg 市長は、「それぞれの取組みが、町の魅力へと結びつき、積み重ねることにより市民へ伝わり、一緒に関わる人が増えることにより、町としてもいろいろな視点で町の良さが造成されていくと思う。引き続き皆さんの活躍に期待している」と述べた。
 小樽市は1988(昭和63)年から、小樽の歴史と風土に調和した都市景観を創り出している建築物やイベントを表彰し、都市環境の向上とまちづくりへの関心を高めることを目的に、15回目から2年置きに表彰し、今年で21回目を迎えた。小樽市都市景観賞受賞物件一覧
keikan-church.jpg 今回は、平成27年7月1日(水)から8月31日(月)まで募集し、「小樽の歴史と自然を生かしたまちづくり景観審議会」で議論を重ね審査し決定した。
 表彰式では、都会館関係者以外の3件の関係者が出席し、和やかな歓談した。
 日本基督教団小樽教会は、2013(平成25)年に建替え、地元後志産のカラマツ材を多く使用し、モダンな造りで、落ち着いた雰囲気を醸し出し、歴史と自然を生かしたまちづくりに相応しい外観。
 松浦牧師は、「なるべく相応しい色合いや材質を意識し、昭和25年製造の鐘を設置している。内装には、稲穂町にあった頃の80年以上経つ床とベンチをそのまま使用している」と話した。
nouproject2[1].jpg 旧岡崎家能舞台を生かす会の活動は、「旧岡崎家能舞台」の再建を目的に、能楽の普及活動を積極的に行い、能楽体験教室や市民能を実施している。組立式能舞台を発見し、職能大学の学生らと組み立て完成させ、今年2月に能を上演した。
 三ツ江会長と遠藤友紀雄副会長は、「古くから能文化が小樽に根付いていた。舞台は飾るものではなく、命を吹き込むことが大事で、能楽を演じる・観る・教える・教わる・楽しむ風景が、小樽を代表する都市景観になるのは嬉しい。よその土地に誇っても良いこと」と受賞を喜んだ。
 奨励賞の小樽商工会議所港湾振興プロジェクトは平成23年に発足し、港を人が憩い賑わうための場にしようと、プロモーション映像「港を巷に」を制作し、その中に登場したコンテナカフェを実験的に設置し、期間限定で開店営業した。
keikan-cafe.jpg 福島慶介コンテナカフェリーダーと同所佐藤一彦業務課長は、「苫小牧からコンテナを持ち込み、小樽は、町から港が近いことが数少なく珍しい。港に賑わいを持たせ、小樽市所有のマリン広場でイベントが開かれ、市民が集う場所ができ、イベントではなく佇める場所があり、寛げる空間ができればと実施した。第2弾として水上カフェを、今後展開できればと思う」と話した。
 都会館は、1937(大正12)年に「第21部火災予防組合番屋」として、町内有志の寄付で建築。現在は、町内会館として使用。少しずつ補修してきた。今後も周囲の町並みに良い影響を与え続けることが評価された。(都会館・日本基督教団小樽教会写真提供:小樽市)
 小樽市都市景観賞
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