市議会予特3日目 新たな"利益誘導"を追及!

 小樽市議会第4回定例会予算特別委員会(斉藤陽一良委員長)の3日目が、12月15日(火)、20分遅れの13:20から、市役所(花園2)別館3階第2委員会室で開かれた。
 開会が遅れたのは、自民党・濱本進委員が要求していた「地域総合除雪業務委託契約出資比率」について、市側が情報を公開できるかできないか判断がつかず、時間が掛かったためで、結局、資料は本日間に合わなかった。濱本委員は、この件について、出資比率について情報公開できないとの市の姿勢が納得できないと、「一市民として情報開示請求をしたい」と述べた。
 また、濱本委員は質問の中で、14日(月)に白紙になった貸出ダンプ制度見直し案における利益誘導とは異なる、新たな”利益誘導”疑惑を追及した。
1215council.jpg 14日の質疑で問題となった利益誘導について、濱本委員は、森井ひであき後援会の荒木和廣幹事長が会長を務める森井市長を支える政治団体「若きリーダーを育てる会」について触れ、「荒木氏は個人的に、平成26年1月1日から12月31日まで同育てる会に84万円を寄付した。さらに、同年、同育てる会から同後援会に、982,635円を寄付している。寄付をした個人は荒木氏で、荒木氏が代表を務める政治団体が森井ひであき後援会に寄付をした。先日、貸出ダンプ制度の見直し案で利益誘導だと指摘された時、道都総合事業協同組合代表が荒木氏であり、なおさら利益誘導と言われるのでは?市長たる者は、誤解を招かないような政策判断なり制度設計をする必要がある」と指摘した。
 これについて市長は、「現在抱える貸出ダンプ制度の課題や不十分な部分、市民にとって良い環境を整えることは重要だと考える。その中で、既得権益を守るとか利益誘導と議論がすり替わることは大変残念。誤解を持たれないよう考えなけらばならないが、課題を解決するために内部で本来の制度に伴い改善できるこを素案として提案。状況証拠と疑念を持たれるのは心外なので、再考することとした」と答弁した。
 15日、濱本委員は、堤参与が勤めていた業者の名を上げ、新たな疑惑を追及した。
 「平成26年度の第3ステーションは、近藤工業・鹿島道路後志出張所・司工業・杉本運輸が構成員で、当初予算での落札金額は89,640,000円。例えば、経常利益が5%の時、司工業の取り分は45万円。平成27年度の第7ステーションは、司工業・かさまる土建・嶋崎産業が構成員。前年の出資比率の10%〜40%の出資比率に上がり、経常利益は145万円。昨年の3ステーションから7ステーションに移動した司工業は、昨年の45万円から145万円に増えることが予想される。貸出ダンプ制度は白紙となったが、第7ステーションは既に実施していることで、これも利益誘導の証拠となるのでは?」と追及した。
 「市長の後援会で活動し応援してくれた堤氏を参与にし、司工業に勤めていた同参与が第7ステーションを増設し、7ステーションに応札したのは司工業で利益を獲得。これは恩返しの連鎖で、利益誘導と思える」と指摘した。
 これについて市長は、「昨日も濱本議員から指摘があったが、杞憂である。7ヶ所の入札の結果であって、JVの構成員に何かしら対応した訳ではない。自発的な形で取り組まれた。JV内における出資比率や企業に伴う利益は把握していない。なぜそのような話になるのか不思議で仕方ない。議論にすり替わるのは非常に残念」と答弁した。
 濱本委員は、「利益の試算は、与えられた情報の中で推測すると、このような可能性が充分にあるということ」と述べた。
 公明党・秋元智憲委員は、噛み合わない議論が続き、公明党から市長に提出した質問書について、受け取っているにも関わらず回答していないことを尋ね、市長は「目は通した。内容をどのように取り扱うか、対応を検討しているところ」と回答した。
 また、副市長が未だ選出されていない事ことについて質問。行政機関に選任を依頼するよう提案し、(不在なのは)重大な問題だと指摘。ひとりで選任しているという市長に対して、「人脈やパイプはあるのか?、行政手続については知っているのか?」など追及したが、市長は「行政機関に要請したかどうかは答えられない」とした。
 さらに、「街頭演説に立つ時間があるなら、選任をしっかりやるべきで、そんな暇はない。行政機関に選任してもらうべき」と質問。
 市長は、「なぜ街頭活動を引き合いに出すのか分からない。これまで努力を続けている。理解してもらいたい。市長という職務につきながらも一政治家で、自身が市民に対して報告し、身近に歩みより声を聞きたい思いがあり、街頭活動を含めて大切な取組みと思っている。 まるで無駄な時間のような表現をされ、おかしな話。厳しいスケジュールの中で、できるかぎり行いたい」と反論した。
 秋元委員は、「街頭演説する時間があるのなら、小樽市のために働く副市長を選任してください。私達市議団からの質問書にも答える時間がないなどと、ふざけたことを言うな。街頭演説する必要があるのか?優先順位も分からないのか」と指摘した。
 新風小樽・中村岩雄委員は、市長公約のひとつ雪堆雪場について質問。
 雪対策課長よると、平成26年度の開設状況は、市民利用できるものは、中央埠頭・幸1丁目・祝津豊井浜・望洋シャンツェ・銭函御前水の5ヶ所。道路管理者限定では、寅吉沢・蘭島一丁目・カラマツ公園駐車場、この他4ヶ所で合計7ヶ所。雪堆積場の合計は12ヶ所。
 平成27年度は、市民利用できるものは、銭函御前水以外4ヶ所継続し使用、銭函3丁目の新北海工業跡地に新設する予定。道路管理者限定には、昨年開設の7ヶ所は継続して、新光5丁目に新設する考えを示した。
 新光5丁目の雪堆雪場開設の効果については、平成26年度作業実績をベースにすると、経費は概ね200万円、運搬費600万円で、約400万円の低減効果が見込まれる。今後、市長公約に市民の雪堆積場の増設をあげ、道路管理者限定の雪堆積場は一ヶ所に留まっているが、雪の量がコントロールできず、面積的に大きく余裕のある場所がなくてはならないと考えるが、開設に向けて取組む。道路管理者限定の雪堆積場として、天神・塩谷などで開設を検討していることを示した。
 16日(水)13:00からは、各常任委員会が開かれる予定。
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