没後1年 水彩画家白江氏を偲ぶ遺作展 (2015/11/28)

 北海道を代表する水彩画家・白江正夫氏は、昨(2014)年12月4日87歳で他界し、多くの市民や教え子に衝撃を与え惜しまれた。

 道内水彩画界をリードし、長年小樽画壇を牽引してきた白江氏の業績を、没後1年を機に偲ぶ企画展「水彩画家 白江正夫遺作展 さいはての風景」が、11月28日(土)から市立小樽美術館(色内1)2階企画展示室で始まった。

shiraeisaku1.jpg 同氏は、1927(昭和2)年に礼文島で生まれ、札幌師範学校を卒業して教員となり、1951(昭和26)年から小樽に移住。市内の小中学校で教鞭を執るかたわら、運河や港、廃屋などをモチーフに写実を基盤とした水彩画を発表した。

 日本水彩画会北海道支部長や道展会員、小樽支展委員や小樽成人学校で講師を務めるなど、水彩画の普及に貢献した。

 白江氏の作品は、水彩画のみずみずしさを残しつつ、黒く太い線による縁取りが力強く、不透明水彩も自在に使いこなす迫力ある画風が特徴。

 1990年代には、一連の「冬の季節シリーズ」を発表。日本海沿岸に出かけ、廃屋・鉄骨の加工場などと、その土地の人物を織り交ぜながら描いた。

 最北端の礼文に生まれ厳しい冬を知る者として、本当の冬を描きたい思いから、北の風土とその土地の人間との関わり、北国の厳しいさを表現した作品を発表した。

 なかでも、連作の1点「さいはて」(道北・1993年)は、日本水彩画会最高賞の内閣総理大臣賞を受賞し、全国に白江氏の存在を示した。

shiraeisaku2.jpg 日本海側に面した寂れた漁村の悲壮感漂う朽ちた廃屋の連なりは、実際に見た光景を描き、北国に住む者ならではのリアリティ溢れる描写を盛り込んだ。

 その後も、独自の制作方法と表現を模索し、新しい題材にも挑戦を続け、みずみずしさを失わず、力強い画面を作り続けた。

 会場では、遺族所蔵の4点を含む1957年から2010年までの45点を展示し、港や運河、祝津などの地元の風景画、取り壊しが決まった建物を主役にした妙見市場や国道沿いの稲穂1丁目の街並みなど、小樽の街の将来を見守るような作品なども展示され、徐々に変化する画風を感じ取ることができる。

 白江氏の遺族も会場を訪れ、「今まで観たことのない作品もあり、良かった」と満足。同企画展を心待ちにしていた白水会会員らは、作品をじっくりと鑑賞し、白江氏の在りし日を偲んでいた。

 同館・旭司益副館長は、「北海道を代表する水彩画家で、小樽で活動されていた偉大な作家。市民をはじめ、白江先生を知る多くの方々にご来場していただきたい」と話した。

 水彩画家 白江正夫遺族展 さいはての風景へ
 11月28日(土)〜1月24日(日)9:30〜17:00(最終入場16:30)
 月曜休館(1/11除く)・12月24日(木)・年末年始(12/29〜1/3)・1月12日(火)・13日(水)
 観覧料一般300円、高校生・市内高齢者150円、中学生以下無料
 市立美術館(色内1)2階企画展示室

 遺族所蔵作品を中心に「没後一年 白江正夫展」を同時開催。
 12月2日(水)〜13日(日)10:00〜17:00(最終日15:30)・12/7を除く
 市立小樽美術館(色内1)1階市民・多目的ギャラリー・入場無料

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