劇団うみねこ公演 戦争ドラマ"失われしもの"


 戦後70周年の節目に合わせ、戦争を風化させないために、小樽空襲(1945年7月15日)を題材にした創作劇「失われしもの」が、8月8日(土)13:30と18:30の2回、小樽市民センター(色内2)マリンホールで上演された。
umineko1.jpg
 創立53年となるアマチュア劇団「うみねこ」(吉川勝彦代表)が、1945(昭和20)年7月15日、小樽に米軍機による空撃があり、人命が失われ建物や船舶等の損壊があった「小樽空襲」を題材に、その当時の一家庭を描くフィクション劇。同代表の吉川氏が脚本を作り、演出を担当。
 同劇は、10年前の2005年(平成17)年に初演しているが、台本の改訂をし、20代以下の若年層の起用に踏み切り、市内の中学生や高校生など戦争を知らない世代27名が出演している。厳しい稽古を重ね、登場人物と同じ世代が演じる戦争ドラマをを創り上げた。
umineko2.jpg
 戦争を風化させてはならない、作者の思いを共有しようと懸命になり、歴史と向き合ったドラマが開幕した。
 1回目13:30開演時は、350名が客席を埋め尽くし、観客は次第に戦争の時代へと引き込まれていった。
 祖国を守るために命をかけ、防空監視隊の15歳の少女達の当時の様子など、戦争を知らない世代とはいえ、熱い演技が続き、1時間50分の公演は感動に包まれ、二度と戦争の過ちを繰り返さぬようにと、それぞれの心で祈っていた。
 劇団うみねこ(小樽アーティストバンク)
 関連記事