多彩な表現に挑戦 臨書と創作書道展


 1年間の練習の成果を発表する、臨書と創作書道展が、7月23日(木)から26日(日)の日程で、市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリーで開かれ、札幌・小樽などの小学1年生から80歳代までの30名の作品57点を展示している。
sousakusyoten1.jpg 臨書の「第39回硯池(けんち)会」と創作の「第33回呵凍(かとう)会」、創作小品の「第21回楽書展」を合同で開催している。
 作品の出展者は、会長の秋山真魚氏をはじめ、小樽商業高校書道教師だった長谷川東邦氏の弟子達が集まる硯池会の会員や、各自の教室の生徒やその指導者、独自で学ぶ人などが集まった。
 日頃の勉強の成果を発揮した自信作を発表しているとあって、来場者は、それぞれの作品が持つ魅力に、足を止めて見入っていた。
 臨書とは、中国では唐以前、日本では平安時代よりも古い著名人の手紙や経、ことわざなどを手本に真似て書き、書者の考え方や表現を学びとるもの。
sousakusyoten2.jpg 創作書道は、いろいろな書体を使い、大きさや墨の濃淡なども多様で、独自の個性を生かしながら文字をイメージした作品を展示。文字をどのように表現するか、書者の創作の世界が広がっている。
 漢字には、楷書(かいしょ)、行書(ぎょうしょ)、草書(そうしょ)、隷書(れいしょ)、篆書(てんしょ)の5つの書体がある。これを学ぶことが本来の書道の基本となり、文字は画仙紙に書かれ、半切・全紙・胴切りなど、様々なサイズで表現されている。
 今年は、札幌の小学1年から4年生5名が、自分の名前の中から好きな漢字1文字を選んで発表している。のびのびとした「ゆ」「俊」「衣」「優」「稀」の文字が書かれ、練習を重ねたものではなく、1枚目や2~3枚目に書いた作品が多いという。
sousakusyoten3.jpg また、「春夏秋冬」と題して、絵手紙作品も加わった。1月から12月まで、鬼や桜、花火、金魚などその月を表す絵がハガキに書かれている。会員の繋がりで、文字をテーマにした幅広い作品が集まった。
 秋山会長は、「色々な書体の文字があり、見て楽しむ書道展。絵的感覚で楽しみ、書に興味を持ってもらいたい」と話した。
 臨書と創作書道展 7月23日(木)~26日(日)9:30~17:00
 市立小樽美術館(色内1)1階多目的ギャラリー 入場無料
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