小樽市内にあるカトリック住ノ江教会とカトリック富岡教会が統合し、4月1日(水)から、カトリック小樽教会として発足した。
それぞれの教会は、カトリック小樽教会住ノ江聖堂とカトリック教会富岡聖堂と名称を改めた。
小樽では、2人の司祭が任命されず、昨年5月に函館の教会から赴任した、オール・フランソア・ザビエ主任司祭(パリ外国宣教会出身)が、2つの教会を兼務していた。
そのため、ミサや集会祭儀が2教会で交互に行われ、毎週日曜日には、合同でミサを実施し、信者は双方のミサに参加し、徐々に行動を共にしてきた。
司祭の減少や信者の少子高齢化などの影響が教会にも及び、将来的に見ても統合の必要性は否めず、昨年7月から統合について検討してきた。
昨年、12月14日開催の臨時総会において協議し、統合することを決定。今年4月1 日付で、ベルナルド勝谷太治司教が、正式に「カトリック小樽教会」に決定した。
2つの教会はこれまで通り使用し、今までの組織をそのまま統合して合理的な運営を始める。今までのように、日曜日のミサは合同で開いていくが、”合同”という表現をやめて、第1・3日曜日には、住ノ江教会に集まり、2・4日曜日には、富岡教会に集まって行なう。
統合後の各バザーなどの事業については、4月26日に開かれる総会で話し合う予定で、今のところは未定。7月5日、勝谷司教を招き、ミサを捧げ、2つの教会の統合を宣言する予定。
小樽におけるカトリックの布教は、1882(明治15)年に始まったと言われ、富岡教会(富岡1)は、1929(昭和4)年に献堂され、2004(平成16)年に、小樽市指定歴史的建造物に指定。木造一部鉄筋コンクリート造3階建。ゴシック様式を取り入れたモダンな建物として人気を集めている。
一方、住ノ江教会(住ノ江2)は、1949(昭和24)年に、邸宅を譲り受け、富岡教会の分教会とした。白い壁や八角形のサンルームがあり、和洋折衷を取り入れた木造平屋建て。聖堂前の広場は、近隣住民の散歩の途中の休憩場としても利用されている。
現在、地域に根ざした教会を目指し、信者以外の市民にも教会へ気軽に訪れてもらいたいと、開放している。
オール司祭は、「将来的に見ても統合することが良いと考え、共同体をひとつにすることが実現できた。今後、時間がかかると思うが、一緒になったことを習慣づけていきたい」と話した。
同教会・湊百合子広報部長は、「今までと変わらずに、教会をご覧になっていただきたい」と話した。
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