6編の調査研究を発表 総合博物館紀要 (2015/04/16)

 小樽市総合博物館(手宮1・相内昌幸館長)は、歴史や自然等に関する調査研究の成果を、同館学芸員や同館に協力する団体個人がまとめた6編を掲載した「小樽市総合博物館紀要28号」(A4サイズ・68ページ・税込1,000円)を、3月20日に500部発行した。

museumkiyou2.jpg 同紀要は、小樽市総合博物館(旧日本郵船小樽支店)時代の昭和37年から発行を始め、小樽における歴史・芸術・民俗・産業・自然科学等に関して、学芸員等の調査研究事業の報告を中心に掲載し、学術や文化の発展の寄与を目的に発行している。掲載する論文は、同紀要の原稿投稿規定に沿うものであれば、学芸員に限らず誰でも投稿することができる。

 同館・本館(手宮1)ミュージアムショップと運河館(色内2)窓口で販売し、幅広く利用してもらうために国立国会図書館をはじめ、全国の博物館や市内の小・中・高校と大学、市立小樽図書館へ配布した。

 6つの論文は、
 ●石川直章副館長「絵葉書にみる小樽の表象ー小樽市総合博物館所蔵絵葉書の分析1」
 ●山本亜生学芸員「小樽市赤岩山・オタモイ海岸地区昆虫相調査報告(1)ー調査概要、および半翅類の記録ー」
 ●菅原慶郎学芸員「蝦夷地における煎海鼠と干鮑の生産・集荷ータカシマ・オショロ場所を事例にー」
 ●山本侑奈指導員「オタモイ遊園地の史的研究」
 ●竹内勝治さん「小樽市に残存する石造建築物」
 ●小樽野草愛好会「小樽市西部地区の植物相」

 6編の中の「オタモイ遊園地の史的研究」を執筆した山本指導員は、同館に勤務して5年、3回目の投稿となる。今回初めて公開する遊園地に関連した写真等を掲載し、本文10ページと表2ページにまとめた。

 本論の特徴として、複数の資料を比較検証するうちに、史料による年代のばらつきや矛盾が多いことが分かった。また、北海道博覧会(昭和33年)前後の、弁天閣のリゾートホテル化や龍宮閣の再建計画など、復興運動のオタモイの位置づけをまとめている。

museumkiyou1.jpg オタモイ遊園地は、知名度が高く、小樽以外でも知られているが、オープンしていた期間は短く、どんな施設だったのか、実態があまり知られていない。遊園地が始まる前の伝説から遊園地建設に関わる重要な人物にスポットをあてたことも本論の特徴で、これまで、遊園地創設者の加藤秋太郎のみが注目されていたが、遊園地建設のきっかけを作った廣部幸太郎に注目したことも、この研究の新たな視点となっている。

 廣部幸太郎の孫から資料を見せてもらい、功績が分かり、廣部家が所蔵していた写真には、加藤氏や廣部氏が共に写り、廣部氏が建設当初から事業に関わっていたことが裏付けられた。開園当初の様子や戦争が激化し、行楽を自粛。食糧不足などから閉園。戦後は観楓会や会社の宴会、家族連れなどで賑わいを取り戻したが、火事で全焼。復興運動から現在の様子までをまとめている。

 山本指導員は、「戦前の全国的な遊園地史の中で、オタモイ遊園地がどの部分に位置づけられるか、オタモイ遊園地だけでは分からない詳しい特徴に繋げることができる。研究を深めるためにも、他の遊園地にも目を向け、調査研究を続けたい」と話した。

 同館・石川副館長は、「小樽の遊園地の研究が、全国の遊園地と比較研究し、何か手がかりを見つけてもらいたい。同紀要は、同館の学芸員が取り組んでいることを紹介し、研究の成果を発表している。研究者をはじめ、興味のある人など幅広く読んでもらいたい」と話した。

 問合せ 0134-33-2523 小樽市総合博物館本館

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