銭湯の灯りまたひとつ消える!「潮ノ湯」が廃業


shionoyu1.jpg 銭湯の町としても知られた小樽の銭湯の灯りが、またひとつ、3月18日に消え去った。
 市内勝納町のケーズデンキの並びで、長年にわたりひっそりと営業を続けてきた銭湯「潮ノ湯」が、この3月18日で廃業したことが分かった。同銭湯の入り口ドアのガラスに、『廃業のお知らせ』が張り出され、常連さんたちをがっかりさせている。
 
 「潮ノ湯」の創業は、昭和6(1931)年とされ、すでに84年が経過している、先々代が前所有者から、昭和16(1941)年に譲り受け、現在の経営者の松原良勝さん(77)が3代目で、74年が経っている。
 小樽の銭湯の休みは、月曜日が大半だが、同湯は金曜が休みのため、銭湯好きは、他地域から特に月曜日に入りに来る人も多かった。
shionoyu3.jpg 同銭湯の入り口の小さな暖簾が目立たなかったため、一見して銭湯とは見間違う人も多かった。内部の浴槽は、浅いものと深いものの2つに分けられたタイル張り。深い浴槽は大人の胸くらいまであり、名物となっていた。
 年代物の下駄箱や籐のかごが重ねられ、天井が高く、まさにかっての銭湯の雰囲気を醸し出し、銭湯らしい銭湯だった。
 しかし、長年の営業で、機械設備が老朽化したことと経営者が高齢化したことで、「これ以上続けるのは無理と判断した」と廃業に至った。
shionoyu2.jpg 松原良勝さんは、「前の所有者から先々代が受け継いで、昭和16年から74年間やって来た。私で3代目で、機械設備も人間も老朽化してしまった。カマ(ボイラー)を替えるだけでも100万円以上かかるし、設備も人間もガタがきたので、この辺が止め時と考え、廃業することにした。ウチの浴槽は深いので、背の低いおばあちゃんが来ると、肩の上まで浸かってしまい文句を言われたこともある。伊吹吾郎さんたち芸能人や相撲取りなどが結構きてくれたのが懐かしい。お客様には長い間ご利用いただいて本当に感謝しています」と話していた。
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