市議会で会派代表質問 市長「カジノ誘致に前向き」


 小樽市議会第4回定例会・会派代表質問1日目が、12月8日(月)13:00から開かれ、共産・自民の2会派が質問を行なった。
1208council1.jpg 共産党・新谷とし議員と自由民主党・酒井隆行議員が代表質問に立ち、小樽協会病院周産期医療停止の危機や福祉灯油、カジノ問題、市民プール建設等について質問した。
 新谷議員は、「小樽市が人口増対策に取り組もうとする矢先、小樽協会病院が来年7月に分娩休止を打ち出し、若い人達は、小樽で子どもを産めなくなると心配している。地方創生どころか人口減にますます拍車をかける。最近では、高齢出産も珍しくなく、リスクもあり、協会病院の果たす役割は大きいと考える。小樽市は、周産期医療を協会病院へ託し、新市立病院では、産科を設置しなかった。北海道に対し、産科の医師派遣を、協会病院と協力して行うべき。この事態をどう考えるか」と質問。
 市長は、「市内で周産期医療が維持できなくなる事態を、なんとしてでも避けなければならない。現在、小樽協会病院での分娩継続に向け、病院側と協議を行い、北海道の関係機関に働きかけているところで、市としてもできる限りのことをしたい。市立病院での産科開設については、協会病院が、産婦人科と小児科を有する地域周産期医療センターとして、道から認定を受けている。そのため、協会病院での分娩継続へ向けて最大限の努力をしているところ」と答弁した。1208council2.jpg
 新谷議員は、「カジノについては、解散総選挙となり廃案となった。早期成立できなかたのは、国民の反対の声に押された結果である。共産党の菊地葉子事務所の市民アンケート調査では、12月4日現在1,358通が回収された。アンケートでも80%以上が反対している。反対理由としては、ギャンブル依存性の心配や子どもの教育上良くないことや町の空気が悪くなることを上げた。ギャンブル依存性の実態も示した。再び法案が国会に上程されても、小樽でのカジノ誘致は断念すべきでは」と質問。
 市長は、「法制化したIRは、シンガポールなど世界各国の例を見ても、1級のリゾート施設となり、本市の国際観光の推進にも大きな役割を果たすものと考える。今後、国の動向に注視しながら、北海道などの関係機関と連携し、IR誘致に向けた各種情報の収集に努める」と答弁し、依然として誘致へ向けて前向きな姿勢を示した。
 その他、福祉灯油の実施を求めるが、年内には実施の判断はできず、困難と理解を求めた。また、何度も議論している市民屋内プールの建設については、「市民の安心安全のための対処すべき事業の優先順序があり、現時点では、目処がつかない状況である」と答弁した。