古屋絵画教室 生徒19名で最後の作品展


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 今年1月に亡くなった小樽の画家・古屋五男氏が講師を務めていた絵画教室の最後の作品展「第4回輪絵(若い)画会」展が、7月24日(木)から27日(日)まで、古屋ギャラリー(花園4)で開かれる。古屋氏から絵を教わった19名と遺作を含む水彩・油彩の34点を展示する。
 生徒らは、前日の23日(水)10:00に、展示する作品を持参して会場に集まり、最後の作品展の準備が和やかに行われた。
wakaigaten1.jpg 古屋氏は、発表する場がない人のためや刺激を与え合い、絵の技術の向上を図るために、2001(平成13)年6月に、自宅を改装しギャラリーを創設。そこで、古屋氏が講師を務める絵画教室を開講し、多くの人々に絵の楽しさを指導し、生徒や絵画仲間に慕われていた。
 今年1月に急死し、存続が危ぶまれていたが、村元道男氏が生徒らの協力を得て一旦引き継いだ。その後、同ギャラリーを維持していくことが困難となり、止む終えず、6月から継続した絵画教室を終了し、生徒達の作品展も今回で最後となった。
 輪絵(若い)画会の「輪」は、互いに助け励まし合う仲間で、「輪絵画(わかいが)」は、若い気持ちをいつまでも持ち続け、絵を描こうという意味が込められている。
 最後の作品展を偲び、小樽・余市、遠くは釧路から、19名の生徒全員が力作を出展し、感慨深い作品展となっている。
 その中で、古屋氏の遺作3点は、同会桑原正憲代表が生前に譲り受けたもので、「思い出深い絵を、ぜひ最後に見てもらいたい」と出展した。
 古屋氏の得意とする運河をデッサンで描いた作品や、教員だった頃に描いた積丹神岬は、最近の作風との違いがはっきりと分かる。花をモチーフにした珍しい作品も並んでいる。生徒らは、古屋氏の作品から生前を懐かしんでいた。
 桑原代表は、「みんな良い仲間ばかりで残念に思う。本格的なギャラリーで、とっておきの場所だった。この設備を残せるなら残したいと思う気持ちは、みんな同じだと思う。みんなの思いが詰まった力作が揃い、ぜひ最後となる古屋教室生徒作品展を見に来てもらいたい」と話した。

 4号から100号サイズの作品は、教室で描いた静物や、個々に出かけた神威岬や夕暮れ石狩川、小樽公園、季節を代表する桜やひまわりなどが丁寧に描かれ、古屋氏の生徒独自の持ち味を活かした指導の成果が伺える作品展となっている。
 今後、桑原さんが代表となり7〜8人が、杜の広場に毎週火曜日15:00に集まり、古屋氏の築き上げた繋がりを大切に、絵を描き続けていく。
 同教室主催の絵画展は、1月の「新春展」に始まり、「古屋教室絵画展」、「輪絵(わかい)画会展」、「創(そう)の会」の作品展、「七樹(ななえ)会展」等を開催してきた。他にも生徒の個展など、1年に数々の絵画展を同ギャラリーで開催し、多くの市民や絵画ファンに親しまれていた。
 9月に、小樽の画家の作品を集めて「さよなら展」を、同ギャラリーで予定している。
 第4回輪絵(若い)画会展 7月24日(木)〜27日(日)10:00〜17:00(最終日16:00)
 古屋ギャラリー(花園4) 0134-27-1036 
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