地域で安心・安全に 防災ボランティアセミナー


bousaivoluntter1.jpg 小樽地区赤十字防災ボランティア会(前田正夫会長)では、7月20日(日)13:00から15:30まで、小樽赤十字会館(緑1)で、防災ボランティアセミナーを開催し、同会メンバーや町内会を代表して35名が参加し、防災意識を高めた。
 日本防災士機構認定の防災士で、北海道防災士会幹事長の横内春三氏が講師を務めた。横内氏は、消防士経験を活かし、阪神淡路や東日本大震災などで情報収集を兼ねてボランティアを行い、防火・防災管理者資格の講師を務めるなど、防災のプロフェッショナル。地域でいつまでも安心で安全に過ごすために、住んでいる町や人を知り、災害に対応できるよう話があった。他4名の防災士も参加した。
bousaivoluntter2.jpg 防災士とは、日本防災士機構が認証する民間資格。社会の防災力向上のために活動が期待され、意識・知識・指導力を有することを認められた人物。1995(平成7)年の阪神淡路大震災をきっかけに、兵庫県知事が動き、現在、全国約6万人、道内では2,000人以上の防災士がいる。2012(平成24)年3月に北海道防災士会を設立し、10年目を迎えた。防災学習会へ講師を派遣したり、防災・減災への啓蒙活動を各地で行っている。
 小樽で防災士を講師に迎えたセミナーは、今回が初開催となった。
 参加者は、5つの班に分かれて、小樽市津波ハザードマップを広げ、どんな災害が潜んでいるか危険な箇所に印をつけた。小樽で発生しそうな災害を想定したり、複数の避難経路を考るなどの災害図上訓練(DIG)や避難所運営訓練(HUG)が、セミナーに盛り込まれた。
bousaivoluntter3.jpg 市内では、土砂災害ハザードマップによると危険箇所が226箇所もあるのを踏まえ、過去に市内で起こった災害の被害状況を知り、想定外では済まされない災害の対応に備えるため、図上訓練を行った。どんな災害がどこで起きているか情報収集することが重要であり、北海道北西の日本海で、MG8の地震が発生。日本海側に大津波警報が発令され、市内全域に高台への避難指示を発令したと想定し、老人施設から避難所へ向かった、乳児施設から避難所へ向かったなど、様々な事例をもとに、避難所設営を考えるにあたり、必要な対応を説明した。
 最後に、座ったままの姿勢で安全、迅速に搬送できる椅子担架の使用方法を実践し、2時間半の有意義な時間を過ごした。
 同会会員の53歳女性は、「災害はあったら困ると思っていたが、いつ起こっても不思議ではない。地域で起こるかもしれないという気持ちで真剣に聞いた」と話した。
 日本防災士会