消防犬ぶん公の生誕100周年を記念して、7月16日(木)10:20から、小樽運河プラザ(色内2)を会場に、火災予防フェアが開かれ、幼年消防クラブ員や女性防火クラブ員ら約150名が参加した。
消防犬ぶん公は、昭和初期頃に、消防本部で飼われていた雑種のオス犬で、消防自動車が出動する時には一番に乗り込み、火事場では野次馬を追い払い、水を掛けるホースのもつれを直すなど、大活躍したエピソードが数々伝えられている。1938(昭和13)年2月3日に亡くなり、その後、はく製にされ小樽市消防本部(花園)に置かれていたが、1958(昭和33)年に小樽市総合博物館(手宮)に移され、現在は、同館運河館(色内2)に置かれている。運河プラザ前には、2006(平成18)年7月にぶん公の銅像が建立された。
また、1975(昭和50)年に井尻正二著・金子三蔵絵「消防犬・文」が出版され、1998(平成10)年には、小樽在住の水口忠氏が取りまとめ、梶鮎太氏の絵により、ぶん公の活躍を絵本にした「消防犬ぶん公 ほんとうにあった話」が出版されるなど、ぶん公の活躍が語り継がれている。
小樽市飯田敬消防長の挨拶の後、市立小樽図書館海藤久仁子司書が、ぶん公の絵本を紹介し、お揃いの半纏を着て参加している市内の長橋幼稚園・まや幼稚園・稲穂幼稚園の園児らに、「消防犬・文」の読み聞かせを行った。
その後、園児達を対象に、同中庭で、実際に水が出る模擬消化器の訓練や119番通報の体験を行ない、同前広場で、はしご車(L2号)の搭乗体験を楽しみ、マスコットキャラクターシュウちゃんとぶん公銅像前で記念撮影をするなど、ぶん公を通じて、火災予防への意識を高めた。
同時に、3番庫では、女性防火クラブ員らを対象に、小樽市総合博物館・石川直章副館長による「小樽の歴史とぶん公」と題して講話があった。
最後に、2006年に結成した女性ユニット「ベル・カント」によるコンサートが開かれた。「夢をかなえてドラえもん」や「勇気100%」を、フルートとマリンバの演奏に合わせ、園児達は元気に歌った。
長橋幼稚園年長・長谷川佳澄ちゃんは、「初めてはしご車のはしごに乗り、楽しかった。高い所から見ると、お友達が小さく見えた」と話した。母親は、「なかなか体験できないことなので良いことだと思う。将来消防士になりたいと思う子ども達がいるかもしれない」と話した。
◎消防犬ぶん公(消防本部)
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