パレットに絵を描こう! 美術館ワークショップ


palette1.jpg 市立小樽美術館(色内1)では、開館35周年記念特別展「色彩の饗宴 巨匠たちの絵とパレット」が、7月21日(月・祝)まで開催される中、7月12日(土)9:00から、同館ミーティングルームで、同特別展関連事業の最後となるワークショップ「これが僕の、私のパレット絵」が開かれた。5歳から大人まで21名が参加し、思い思いのパレットを制作し楽しんだ。
 まず、同特別展を見学し、画家のユニークなパレットを参考にしてから、制作に取り掛かった。
 開催中の特別展は、笠間日動美術館(茨城県)の協力により、ピカソ、ユリトロ、北海道ゆかりの画家たちの絵画と合わせ、実際に使用したパレットも併せて展示。自画像や女性の横顔、風景が描かれたパレットが展示され、絵だけでは気づかない作家の魅力がパレットから読み取れるなど、ユニークな展示会となっている。
palette2.jpg 同特別展関連事業として、笠間日動美術館館長らを招き、「パレットコレクション秘話」の講演会、展示会の見所を小中学生に案内するギャラリーツアーを開いた。
 今回のワークショップでは、特別展の見所となるパレットにスポットを当て、あらかじめ紙粘土で盛り上げ使用感を出したパレットを土台に、参加者の自由な発想で、思い思いのパレットの制作を楽しんだ。市内で「子ども絵の教室」を開く松本公子氏が講師となり、参加者にアドバイスした。
 会場では、艶や厚みを出すように塗るために、ボンドを混ぜた絵具と、水溶性のアクリル絵具が用意された。参加者は、絵具を混ぜて自分の色を作り、使用感の出たパレットのスペースに、好きな絵を入れたり、風景を描いたり、自由な発想で制作に取り組んでいた。
palette3.jpg 1時間半ほどで、個性豊かに表現されたパレットが次々と完成した。参加者の作品は、絵具を乾かすために同館に保管され、同館2階の特別展会場の「日銀側小部屋」で展示される予定。
 長橋中学校3年生の大髙彩さんは、「家で飼っているうさぎを題材に、パレットを制作。黄色と赤と青の3原色を混ぜて、自分で色を作って表現した。松本先生の絵画教室へ年長から通い、今後も続けたい」と話した。
 松本氏は、「次々と作品が完成し楽しませてもらった。何気なく描こうとした色彩は、自分の心とフィーリングがあった時、色のリズムが出て眠っていた心も躍動すると思う。上手、下手じゃなく、作品の色彩を楽しみ、色に対する興味が出てくると思う」と話した。
 市立小樽美術館開館35周年記念特別展「巨匠たちの絵とパレット」
 5月17日(土)〜7月21日(月・祝)9:30〜17:00(最終入館16:30) 月曜休館(7/21除く)
 市立小樽美術館(色内1-9-5)1階・2階展示室
 観覧料:一般1,000(800)円・高校生・市内高齢者500(400)円・中学生以下無料
 ( )内は前売り・20名以上の団体料金